263 ページ25
◇
オアシスまで走ってきた2人は肩で息をしながら地面に倒れ込んだ。
「はあ、はあ……なにここ、めっちゃ、熱い。真夏かよ！」
「2人とも、どうしたの？」
「どうしたの、じゃねーっつの。お前らこそどうしちゃったわけ？」
「スカラビアに捕まっている！ なんてメッセージが届いたと思ったらメッセも通話も通じなくなって…………」
「Aとも連絡取れなくなったし、なにかあったと思って心配してたんだけど！ なに、その格好！ めっちゃ可愛いな！？」
『あっ、連絡するの忘れてた』
「だろうと思ってたし！喉乾いた、それちょーだい」
エースはAが持っていたココナッツジュース奪い取って飲み干すが、それでも喉はまだ潤わないようだ。
「あ、そういえばコイツらにも連絡しとけって言ったっけ。役に立たないと思ったけど本当に全部解決してから来たんだゾ」
「はぁ〜！？こっちはなー、扉が開いてないから魔法でワープできなくて公共の交通機関乗り継いで学園まで戻ってきたんだかんな！」
「よくわからないが……この楽しげな様子を見る限り危機的状況ってわけじゃなさそうだ」
「なんだ？Aたちの友達か？」
エースたちに気付いたカリムたちが水を滴らせながら湖から上がってくる。
ジャミルは習慣づいた無意識の行動なのか、濡れたカリムの服を風魔法で乾かしていた。
長年身に付いた行動はすぐにはやめられないものだ。
「あ、カニちゃんじゃん。遊びに来たの？」
「カニ……？」
「あー、フロイド先輩は同じバスケ部の先輩で、スカラビアのジャミル先輩も同じ部活なんだけど」
「おお！そうかそうか、ジャミルの友達ならオレの友達だな！」
「おい、何度も言うが俺はお前と友達になったつもりは……はぁ、聞いてないな」
「ジャミル先輩、もう諦めましょう」
「……………そうだな」
何度言っても聞かないカリムに深いため息を吐くジャミルをユウは慰めていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1333人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - I am ヲタクさん» 美味しくいただかれてもらいました🥰ごちそうさまです(*´꒳`*) (2022年7月22日 22時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
I am ヲタク - フライド、夢主ちゃん…ごちそうさまです🤤 (2022年7月22日 15時) (レス) @page28 id: 7001d6b560 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ガムテープ(主食)さん» フロイドは夢主ちゃんの唇を奪った罪深い男第2号ですっ(≧∀≦) (2021年10月14日 23時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ガムテープ(主食) - なっ！フロイドにべろちゅーされた記憶なんて無かったぞ！だけど幸せ(( (2021年10月14日 18時) (レス) @page11 id: b67168fa9e (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ガムテープ(主食)さん» �擦泙任茲Δ海宗��召泙任蓮弔泙�3本ありますね…！読み直していただけてとても嬉しいです、ありがとうございますっ(*´꒳`*) (2021年10月10日 21時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2020年11月4日 18時
