最後に笑うのは誰だ 後篇 ページ47
◇
Aがユウに出されていたスープ。
それには記憶を消す魔法薬が入っていた。
【魔封じの腕輪】と一緒に持ち出したものだ。
「あっちに戻ればアーシェングロット先輩やクルーウェル先生もいる、もしかしたら元に戻せるかもしれない」
「そうだな、ユウがいないうちに行くか」
『行くって、どこに…？私の世界はここだよ』
「A…お前のいる世界はここじゃない。みんな待ってるんだぜ、お前が戻ってくるの」
『みんな…？』
「そうだ。エースや僕はもちろん、Aが戻ってくるのを待っている人たちはいっぱいいる」
『エース……？』
黒髪の少年が言ったエースという言葉に反応し、Aの瞳に少し光が戻る。
『エース…、デュース……りど、る先輩…』
「え、まさか記憶が…！？」
『ケイト先輩…トレイ先輩………』
「A、オレのことわかる！？」
Aは目の前にいる少年を見て小さく笑う。
『エース』
忘れていた少年の名前を口にするAの目からもう枯れていたと思っていた涙が溢れてくる。
『ずっと、会いたかったっ。来てくれたんだね…』
「っ…当たり前だろうが！」
「こっちの世界にくる方法を探すのにかなり時間がかかって遅くなった、すまない」
「そのへんは向こうに戻りながら話そうぜ。はい、Aはオレの前」
箒に跨るエースの前にAが座ったのを確認するとゆっくりと窓の外へと浮かんでいく。
今は魔法の使えないAはあまりの高さにエースにしがみついた。
しがみついてくるAをしっかりと片腕で抱きしめながら月に向かって飛んでいく。
「Aちゃん！！」
Aが飛び立った窓からユウが身を乗り出している。
走ってきたのか肩で息をしている。
「ユウ、あのやろっ」
『エース、やめてっ』
「なんで止めんだよ」
『もう、いいの。早く帰ろう』
マジカルペンでユウを攻撃しようとするエースを止める。
エースは納得いかない顔をしているが渋々箒を浮上させる。
『ユウくん……さよなら』
最後に笑うのは誰だ 後篇 -end-→←最後に笑うのは誰だ 後篇
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ここ(プロフ) - いろはさん» いろはさんコメントありがとうございます！はまってもらえて嬉しいです！これからも楽しんでもらえるよう頑張りますね♪ (2020年9月30日 22時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
いろは - めっちゃはまりました!!!頑張ってください!) (2020年9月30日 18時) (レス) id: cd5f27ba6c (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ゆゆさん» ゆゆさんコメントありがとうございます(*^^*)ガキッポラ書いちゃいました〜 (2020年9月28日 19時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - エース・ガキ・トラッポラ尊いです (2020年9月28日 17時) (レス) id: 861ee0d781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2020年9月28日 16時
