◇ ページ50
◇
『私のこと、知ってるの？』
「そのっ、写真集で見てっ……可愛いなって思ったんだ」
『写真集……？ あ、ヴィルと撮ったあれかな。ありがとう、見てくれたんだね』
「！！」
可愛いと言われて嬉しいAは花が咲いたような柔らかい笑みをケイトに向ける。
ボンッ、と顔を赤く染まった。
「Aちゃんこの辺りに住んでるの？」
『うぅん。お母さんのドラマの撮影で来てるの。あなたは？』
「オレはあっちに住んでるんだ。あの、オレ……ケイト」
『ケイトくん……それならけーくんだね！』
「けーくん……うんっ、オレ気に入った！」
大好きな女の子にあだ名をつけてもらったケイトは満面の笑みで頷く。
もっとお話をしたいと思ったケイトが口を開こうとすると公園の入り口から
「A〜！」
と綺麗な女性が手を振っていた。
『お母さんっ』
「え、あの綺麗な人、Aちゃんのお母さん？」
『うんっ。私行くね。けーくんこれあげる』
Aはケイトの手にあるものを握らせる。
ケイトが手を開くとそこには
「ヘアピン……？」
可愛らしいヘアピンがあった。
『私とお揃い！ よかったらつけてね』
「ありがとうっ、オレずっと使うよ！」
『けーくん、またね』
「Aちゃんまたねっ」
にこにこと笑いながら去って行くAにケイトも笑顔で手を振った。
◇◆◇◆
「あれ、ケイト。前髪上げてるなんて珍しいじゃない」
「似合ってるわよ。ただ……こうした方がもっとイケメンよ」
「ねーちゃんありがと〜」
鏡を渡されそこに映るポンパドールヘアーの自分を見てケイトは嬉しそうに笑う。
その髪を留めているのはAがプレゼントしたヘアピンだった。
◇◆ここの呟き◆◇
リクエストいただいた もしも幼い頃ケイトと出逢っていたら でした
ケイトは小さい頃からお姉さんたちの影響でお洒落に目覚めたのも早いんだろうなぁ、と思いながら書いてみました
リクエストありがとうございました！
そしてこのお話で50話になりましたので、次からは短編集6本目になります。
トレイのリクエスト分が書けましたら更新しますのでよろしくお願いします。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 452人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
冷たきヴィランは仮面を被る。【深海の商人】
誕生日プレゼントに黒き馬車の乗車券貰いました。4【ツイステ】
【ツイステ】魔に愛された少女はねじれた世界を生きる Event Story17
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - スイさん» ちょうどマレウスとの出会い編を書いていたのでそちらにディアソムニア全員出すようにしますね^_^子猫のお話、いいですね！どちらもリクエスト了解しました^_^応援ありがとうございます(*^_^*) (2021年2月10日 20時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 嬉しい！ありがとうございます！！では、《ディアソニアと出会い編》と《夢主ちゃんが子猫になってしまった話》を読みたいです！楽しみに待って応援します！頑張って下さい！ﾟ+(人・∀・*)+｡♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - スイさん» スイさん早速読んでくださりありがとうございます^_^良いと言っていただけて嬉しいです。はい、お時間いただきますがリクエスト大丈夫です♪ (2021年2月10日 18時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - 待っていました、本当に書いてくれてありがとうございます！とても嬉しくて良いリクエストです♪またお願いしても大丈夫ですか(*´･ω･｀)？ (2021年2月10日 17時) (レス) id: b731ff840f (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ひなさん» 6歳ですね、了解しました！^_^ (2021年2月8日 12時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2021年1月16日 22時
