◇ ページ10
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◇◆◇◆
「美味っ！ めちゃくちゃ美味いッス！」
『ふふっ、喜んでもらえて良かった。まだいっぱいあるからゆっくり食べてね』
中庭のベンチに座り、両手に持ったマドレーヌを頬張るラギーにAはくすくすと笑いながら魔法瓶に入ったコーヒーを渡す。
ふと視線を下げると、ラギーの上着の第2ボタンが取れかかっていることに気がついた。
『ラギー、ボタンが取れそうになってるよ』
「おっと、あぶねー。この制服ボタン1つも高いんスから、無くしたら痛手の出費になるところだったッス」
『私にソーイングセット持ってるからボタンつけようか？』
「え、いいんスか？」
『うん。ボタンつけてる間に食べて待っててね』
レオナの世話ばかり焼いている自分の世話を焼こうとする者はいない。というよりもこの学園に自ら他人を助けようとする者は限りなく少ない。
ラギーの脱いだ上着を受け取ったAは慣れた手つきでボタンをつけ始めた。
◇
『他のボタンも取れないように補強しておくね』
「……やっぱいいなあ」
『どうしたの？』
取れかかっていたボタンを素早く付け直し、他のボタンの補強をしているAを見て、ラギーはぽつりと呟いた。
食べていていいと言われたマドレーヌは先程から減っていない。
「Aって好きな人いるんスか？」
『えっ。い、いきなりどうしたの？』
「Aの彼氏になる人は幸せだなーって思ったんスよ」
『そ、そうかな……』
恥じらう姿も可愛い。どれだけ自分を夢中にさせるのだろう。ラギーはAを愛おしく見つめる。
『えっと、ラギーは好きな人はいるの？』
Aからの質問にラギーの胸はどくんと鼓動した。
自分の好きな人。それは今目の前にいる。
ライバルの多いこの学園でいつ告げるか、様子を窺っていたが、邪魔者もいない今がチャンスなのではないか。
ラギーは思わず喉を鳴らしてしまいそうになるのを堪えて笑みを深めた。
「いる」
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時間の止まったリス - んぁあ゛あ゛あああああああああああああ… ラギー•癒しでかわいい•ブッチ (2022年3月15日 16時) (
レス) id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 咲希さん» 咲希さん、お題箱へのリクエストありがとうございました(*´꒳`*)またお待ちしております♪ (2021年11月29日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
咲希 - 遅れました！！シルバーくんの話ありがとうございます！！ (2021年11月29日 0時) (レス) id: dcd6ff7333 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ミオさん» ミオさん、お題箱へのリクエストありがとうございました！またお待ちしております(*´꒳`*) (2021年11月16日 0時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - ここさん、お題吸収ありがとうございました！ (2021年11月15日 23時) (レス) @page25 id: 054e3ea455 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年10月27日 19時
