◇ ページ37
◇
もうすぐ植物園が見えてくる、そんな時。
エースは自分を向けられている視線に気がついた。
「あの子さっきヴィル様と踊ってた人じゃない？」
「あ、本当だ！ この学園ってイケメン多いけどあの子も超カッコいい！」
視線を感じた方を向けば、こちらを見る2人の女性。
エースは【VDC】の投票で有利になるかもしれないと思い、A以外に笑みを向けたくはないが、愛想良く手を振ると女性たちは黄色い悲鳴をあげて喜び、手を振り返していた。
その様子にAは何故だか胸が騒ついた。
声掛けちゃおっか、とスマートフォンを手に近付いてこようとする女性たちに、思わずAは繋いでいるエースの手を引いた。
『…………』
「A？」
近づいてこないで。Aがそう願っても女性たちの距離は近づく。
もし番号を聞かれたらエースは教えてしまうのだろうか。
綺麗な女性に誘惑されて、自分から離れてしまうのだろうか。
Aは初めて抱いた感情に苦しそうに眉を寄せた。
『エース……行きたいところがあるの、一緒に来て……？』
今にも泣いてしまいそうな顔で自分を見上げるAにエースは動揺しつつも頷くとその場を離れる。
手を繋いだまま離れていくAとエースを見た女性たちは悔しそうに見つめていた。
◇
「Aが行きたいところってオンボロ寮？ なに、なんか忘れ物？」
『…………』
「A？」
エースの手を引いたAがやってきたのはオンボロ寮。
玄関の扉を閉めるとAはその場で立ち止まり顔を俯かせた。
この場所に来るまで一言も発さなかったAにエースは困惑していた。
何かAを怒らせてしまうことをしてしまったのか。だから様子がおかしいのか。
「A……どうしたんだよ……っ、おっと」
エースがもう1度Aの名前を呼ぶと、繋いでいた手が解かれた代わりに身体に小さな衝撃が走った。
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ミオ(プロフ) - ここさん» こちらこそ書いてくださってありがとうございます(*^^*) (2021年10月25日 15時) (
レス) id: 054e3ea455 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ミオさん» ミオさん、リクエストありがとうございます！デュースとの甘々のお話ですね、かしこまりました(*´꒳`*) (2021年10月25日 8時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ミオ(プロフ) - とても素敵なお話ですね！リクエストをしたいのですが、デュースとの甘々を書いてもらうことは可能でしょうか？ (2021年10月24日 23時) (レス) id: 054e3ea455 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ぷかぷかさん» ぷかぷかさん、コメントに応援ありがとうございます^_^リクエストかしこまりました。幼児化した際は人魚と人間の姿、どちらがよろしいでしょうか？ (2021年10月24日 10時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷか - とても素敵な作品ですねこれからも頑張ってください。リクエストをしたいのですが夢主ちゃんが幼児化したオクタヴィネルをお世話するお話が見たいです。お願いできますか？ (2021年10月24日 4時) (レス) id: 905c688a73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年7月30日 23時
