14:第6の試練_産み落とされた林檎 by 黒獅子凍 ページ15
扉の先には果樹園が広がっていた...。
「すげぇ!俺、木の実とか果物とかが大好きなんだよなぁ!」
俺は果物に手を伸ばした瞬間...。
「凍さん...。」
みかんさんが呆れた顔をして、こっちを見ていた...。
「あ、そやったそやった!試練中か!いやぁ、ここ数日なんも食うてないからなぁ!」
そういえば、この試練を始めてから何も食べていない...。そう思うとこの果実がとても美味しそうに見えてしまった...。
「さぁ!張り切って進めましょう!みかんさん!...みかんさん?」
俺が見た時にはみかんさんが生気の無い目で無心で果実を頬張っていた...!
「何やってんすか!みかんさん!吐き出してください!」
俺は頬張っていた果実を蹴り飛ばし、みかんさんを揺らした!
「みかんさん!大丈夫すか!?具合はどうすっか!?俺、どんな風に見えてます!?これ何本に見えます!?みかんさん!みかんさーん!」
俺が馬鹿みたいに揺らしていると...。
「あぁ、食べちゃったんだ...。」
聞き覚えのない声が聞こえた...。
「誰だコラ!返答次第じゃぶちのめすことも視野に入れんぞコラ!」
声がした方に視線を向けると...。緑の狸がいた!
「狸...。クソ狸思い出すからやめてほしいわぁ...。じゃなくて!てめぇ、みかんさんに何をした!」
「別に私は何もしてないよ?勝手に食べたのはそっちだし...。じゃあ始めるね...!」
狸が指を鳴らすと、一番大きい大樹が動き始めて、化け物になった...。
「うわーぉ、えげつねぇ...。みかんさんは...!」
俺が後ろを振り向くと、みかんさんが立っていた!
「みかんさん!起きてそうそう悪いんやけど、けん制頼める!?多分一人じゃ絶対無理だから!...?みかんさん...?」
みかんさんの様子がおかしい...。顔が青ざめている...。
「どうしたんすか!?まだ気分が悪いんすか!?」
「凍さん...。」
______
「響素式が扱えない...。」
俺はその言葉を聞いて、血の気が引いてしまった...。
「さっきの果実のせいか...?いや、考えてる暇は無さそうだ!ともかく、みかんさんは隠れてて!俺がなんとかする!」
そう言って、俺は化け物に向かった。
「凍さん...。」
「さてさて、あの化け物を見た率直な感想を言わせてくれ...。デカすんぎんだろ...。俺身長結構あるけど、俺1000人分くらいいんぞ!これをとりあえず、凍らせればいいけど...。」
俺がそんなことを考えていると...。
「凍さん!!」
みかんさんが叫んだ...。慌てて正面を見ると...。
みかんさんの炎刃が目の前にあった...。
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mofu megane(プロフ) - 桜道 あすかさん» ありがとうございます!励みになります...! (2021年12月30日 23時) (レス) @page4 id: 950de74267 (このIDを非表示/違反報告)
桜道 あすか - 面白そうですね。更新待っております。 (2021年11月23日 12時) (レス) id: 47dc307598 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mofumegane&黒獅子凍 | 作者ホームページ:youtube.com/channel/UC-31h_OvshlXRHaXmKewceQ
作成日時:2021年11月22日 22時