氷国の女医2 (ページ26)

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隊「大丈夫ですか？歩けますか？」

『はい、大丈夫です。』

救出の信号を出したことで

駆けつけてくれた警察隊に保護される。

ひまりちゃんも隊員に抱き抱えられ

あとは無事退避するだけだ。

建物の外に出て喜多見先生の姿が見えたその時

ﾊﾟｧｰﾝ

銃声と共に保護してくれていた隊員に

押されて倒れ込む

何が起きたのかとその隊員の方を見ると

『…！』

仰向けに寝そべる隊員の左腕から

出血しているのが見えた。

急いで出血箇所を抑える。

『動かないでください！』

無線に応答しようとする彼に、静止を呼びかける。

「逃げて、ください…」

こんな状況で逃げれるわけなんか…

品「おい女！戻ってこい！

ぶち殺すぞ！」

その声に視界の端で

喜多見先生がこちらに来ようとして

隊員達に押さえつけられるのが見えた。

『左鎖骨下動脈損傷の疑い、あと30分ほどです！』

そう叫び彼に伝える。

そして深呼吸をしてから

負傷してしまった目の前の隊員に

『大丈夫ですよ、必ず助けが来ますから』

と伝え、

彼の手を取り出血箇所を抑えるよう誘導する。

だめだと首を横に振る彼を置き去りにし

両手を上げて立つ。

品「早く来い！お前も撃たれたいのか！」

その声の元へゆっくり確実に歩みを進める。

建物の中に入ると

銃口を向けた品川さんが待ち構えていた。

品「こっち来い！」

服を掴まれ引っ張られるがままついて行くと

窓から身を乗り出した状態で

品「10分以内に香織とひまりを連れてこい！

じゃなきゃこの女を殺す！」

頭に銃を突きつけ叫ぶ品川さんに

恐怖で体が強ばる。

品「もういい、そこに座れ！」

柱に寄りかかり座るよう指示され、

動けないよう反対側で拘束される。

品川さんはまた窓の方へ様子を見に行ったかと思うと、

品「ﾁｯ、なんだよあのでかい車！」

そう怒鳴り外に向けて発砲する。

ﾊﾟｧｰﾝ

ﾊﾟｧｰﾝ

現場に動きがあったのか

銃声が何重にも鳴り響き銃撃戦を繰り広げる。