氷国の女医2 (ページ25)

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外に薬を要求してから数分、

現場に動きはなくひまりちゃんの容態は悪化していく。

『お願い、私が残るからひまりちゃんは解放して。』

品「言いわけないだろ！

お前に人質の価値なんてないんだよ。

なんなら今ここで」

そう言い銃口を向ける品川さんに私は思わず目をつむる。

Prrrrr…

品「…！香織」

もう撃たれる、そう思った瞬間

品川さんの携帯がなり、間一髪助かる。

相手はどうやら澁谷さんのようで

品川さんは急いで電話をとる。

品「お前何やってんだよ！ひまり死ぬぞ？！」

そう訴えた品川さんだったが

すぐさま声を荒らげ

品「香織を出せよ！」

と怒鳴る。

その間ずっと振り回された銃口は

こちらを向いていて怒りのまま撃ってしまうのでは無いかと思うと

怖くてたまらなかった。

ひまりちゃんだけは守らなきゃ。

そう思うと腕の中で苦しそうにする

彼女を抱く力が強くなる。

品「ほら立て！移動するぞ」

電話を切った品川さんに

立つよう促されるがひまりちゃんの容態を考えると

無理には動けず反論する。

『無理には立てない！』

品「ﾁｯ…あぁ！」
その様子にさらに苛立つ品川さんは

私からひまりちゃんを取り上げ畳に寝せると

椅子に座るよう指示する。

そして椅子に座ると持っていた結束バンドを使い

私を拘束したかと思うと店の奥の方へと行ってしまった。

チャンスだ。

そう思い何とか拘束を解こうとするが

足掻けどもがくけど結束バンドが食い込むだけで

上手く外れない。

せめてマイクを鳴らせば、

その一心で今度は床に倒れ込み

近くの柱まで移動して胸元のマイクに当たるよう

柱を1回たたく。