氷国の女医2 (ページ18)

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現場に着くと既に警察がバリケードを張っていて

中に進むことが出来ない。

できるだけ近いところでERカーを停めると

喜多見先生を初めとするメンバーが続々と降り立つ。

バリケードの目の前で

医療従事者の方は外で待っていてくださいと

警察官に止められる。

喜多見先生はメンバーに各々指示を出す

『喜多見先生は？』

「俺は中でトリアージをします。」

そう言うと止める警察官を振りほどいて

倒れる患者の元へ走っていく。

怒鳴られながらもトリアージをし進む彼に

つい気を取られるが今自分がしなくてはいけないことを思い出し

徳丸くんと冬木先生とオペの準備をしにERカーへ向かう。

喜「緊急でオペが必要な方です。

ERカーに運びます」

オペの準備を進めていると喜多見先生から無線が入る。

麻酔の調整を終えた冬木先生と患者を迎え入れるべく

担架と外に出ると

ﾊﾟｧｰﾝ

甲高い銃声が響く。

バリケードの中で一体何が起きているんだと

背伸びをして様子を見るが手前にいる

警察官や車両が多く状況が把握出来ない。

すると、

「その女を渡せ！！」

と怒号がしたかと思うとまた銃声が鳴り響く。

騒然とした様子に

1人中にいる喜多見先生に何か起きていないだろうかと不安になる。

ﾊﾟｧｰﾝ

何度目かの銃声で

手前にある警察車両の天井に設置してある回転灯が弾き飛ぶ。

それとほぼ同時に車両のわきから

血だらけになった女性を抱える喜多見先生が走ってくる。

どうやら犯人が言っていた"その女"とは

喜多見先生が抱えている女性で、

先程から銃で狙われていたのは彼であったことを知る。