【狼ゲーム】わたしの存在理由3【飯田リンタロウ】【新村コウ】

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「忘れてると思ってたよ」



「お前たちは俺のためにこんなに…」




コウくんは感動しているのか嬉しいのかわからないけど、部屋を見渡しリンタロウが作った料理を美味しそうにみつめている。そして下を向いた。




「あれれ？コウくん？ないてるの？？」




「泣くわけないだろう」




冷たく返したものの、残念ながら泣いてはいなかったがコウくんの初めての笑顔。懐かしい、あの顔。私の顔も緩む。




「コウくん…」




「A…笑っているのか」




「！！」




「わ、わらっているみたい」




「コウくんの笑顔が嬉しくて」




そういうとコウくんはかおをさらにあからめた。
リンタロウもその様子を微笑ましくみつめている。




「さっ料理たーべよ！僕お腹空いちゃった」



「そうだね」



わたしたちもそれぞれ席についてご飯を食べた。




.




「まだまだサプライズは続くよ〜〜！」



リンタロウが冷蔵庫からケーキを取り出して、プレゼントを渡した。私も一緒に渡した。




「おめでとう、コウくん」




「大っ嫌いだけど大好きだよコウくん♪」




「生まれてきてくれて、ありがとう」




「…ありがとう」




この日に見たコウくんの笑顔を、私は一生忘れないと思う。



＿＿＿＿＿＿じゅういっこめ［コウくんの誕生日］

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