・ ページ49
何人かの足音がばたばたと聞こえてきた
その足音はこちらへ向かっているようだった
誰やろうか、
他人事のように思いながら、
俺はしげの頬をするりと撫でる
刺さったガラスの破片のせいで俺の手はじぶの血で真っ赤
その血が、しげの頬に付いてしまう
しげの、綺麗な、肌に
未だに後ろからは、平川さん、らしき男の呻き声が聞こえる
だが、足音も徐々に近付いてくる
まだ俺らから、俺からしげを奪おうとするのか
まだ、しげを傷付けようとする奴が来るのか
だんだん力が抜けていく
最後の力を振り絞って、しげを抱きしめる
｢流星！！�陲舛磴鵝�！｣
聞きなれた声が響く
ゆっくりと顔を上げる
青｢…神ちゃん｣
神ちゃんだけでなくほかのみんなも来ていた
みんな俺らを見て驚いた顔を見せるが、その次に奥にいる�陲舛磴鵑諒�へと目をやると、事態に気付いたのか、急いで駆け寄って行った
照史と望が率先して�陲舛磴鵑鮖澆瓩帽圓�
再び振りかざした腕を照史に止められ、�陲舛磴鵑瞭阿�かやっと動きが止まった
それまで、俺らの傍に立って見ていた神ちゃんも淳太も安心したのかほっとした表情を見せた
黄｢流星、血だらけやんか…！それにしげも…｣
青｢…それより、しげの、足｣
しげの足は鎖で繋がれていて、身動きが取れない
神ちゃんは無言で近くに置いてあったドライバーで、固定された部分のネジを外していく
カチャカチャと無機質な音と、少し遠くから聞こえる息も絶え絶えな苦しそうな呻き声だけが、この地下室内に響いている
ゴトｯと鈍い音を立ててしげの足首からごつい鎖が外れた
足首は、自分で必死に足を抜き取ろうとしたのか、擦れていて、血が滲んでいた
見るも無惨で、しげがどれだけ必死に抵抗しようとしていたのかが見て取れた
神ちゃんは、自分のズボンからハンカチを取り出し、しげの足首にこびり付いている血を拭っている
緑｢…良かった、間に合っとった。ちゃんと息しとる｣
確かに、しげの胸元が静かに上下している
生きている証拠
全身の緊張が解けていく
緑｢流星、立てそう？スタッフさんが警察呼んでくれたみたいやで。｣
もう大丈夫やで、
神ちゃんの言葉に安心した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 392人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悠(プロフ) - しげさんさん» しげさん、コメントありがとうございます"(ﾉ*>∀<)ﾉ愛され赤さんを書いてみたかったので、そう言って頂けて幸せです!!!のろのろ更新になりますが、お付き合い下さると嬉しいです!!! (2021年7月18日 22時) (
レス) id: 4db97cd269 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - いずみさん» いずみさん、コメントありがとうございます(*´∀`*)そう言って頂けて本当に嬉しいです!!!ちまちま更新になるとは思いますがお付き合い下さると嬉しいです!!! (2021年7月18日 22時) (レス) id: 4db97cd269 (このIDを非表示/違反報告)
しげさん - 読ませていただいてます。愛されてるのに気付いてない赤さんが可愛くてたまりません。続き楽しみにしてます(´,,・ω・,,｀) (2021年7月18日 12時) (レス) id: 24931cfeac (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - いつも読ませて頂いてます。とても面白いです！！しげちゃんかわいすぎます。これからも更新楽しみに待ってます！！ (2021年7月18日 0時) (レス) id: e2a4b2b3e3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠 | 作成日時：2021年7月7日 20時
