腐男子しげちゃん

桃side ページ27

桃side

花火なんて久しぶりにやったから、結構はしゃぎ回ってた

流星イジりながら。



花火も、俺の好きな色集めて。

ガキみたいな事してんな、って自覚はあるけどね




後々後悔する事なんて知らずに、



俺は浮かれてたんや







しげも呼んで、花火したかったけど、隣にははまちゃんも淳太も居るし、ちょっとひよってしまった…




ﾊｯ…ちゃうで！！！


ひよってる奴いねーよなァ！！！！！！！





…あかん、暑さでだいぶ頭やられとるみたいや





気を取り直して、俺は何本目かも分からない花火に火をつける



チラッとしげに目線をやると…






桃｢…ん？｣







しげが居らん！！





と思ったら、別の場所からしげの豪快な笑い声が



あいつ次はスタッフさんとこ行っとるんか




まぁ…ここで俺がでしゃばっても…







抜け駆け禁止やからなぁ





青｢せやで｣






桃｢…え｣




全部声に出とったみたいです





それから結構夢中で花火で遊んどった




するとちょっと離れた位置におったはまちゃんと神ちゃんがどこかに走り出した



青｢…あっち、ホテルの方やんな、どうしたんやろ｣


流星の言葉に、俺は首を傾げる事しか出来なかった



さっきまではまちゃん達が話しかけてたスタッフさんの元へ向かう



桃｢どうかしました？｣

話しかけたスタッフさんは、既に花火をやめてしまったみたいで、何か考え込んでいる表情をしていた


ス｢いや、それが重岡さんが急に居なくなったみたいで。誰にも何も言わずどこかへ行ってしまったみたいで皆居場所が分からないんですよ｣


桃｢…しげが？｣

すると


｢平川さんどこに行ったか知ってます？｣


そんな声が耳に入ってきた

ス｢…平川…｣

スタッフさんはボソッと呟く



平川さんは、俺らも何度か撮影でお世話になってるカメラマンさん

物腰の柔らかな人で、優しい人

俺と流星よりも身長が高くスタイルも良し、顔も良し、で人気のカメラマンらしい


この界隈では結構有名

面倒見もよくて、ノリもええから、話してて楽しい。


特にしげが懐いとったなぁ


ス｢…俺、ちょっと嫌な予感してるんです｣


スタッフさんがポツリとそう呟いた

青｢…嫌な予感？｣

全く意味が分からなかった

平川さんがどうしたのか。

ス｢…今まで皆さんに秘密にしてたんですけど…あいつ重岡さんの大ファンなんですよ。今日の撮影も、重岡さんの担当を譲りたくないみたいで、あいつが全部担当してたんです｣

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