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俺らは3種類のケーキを仲良く分け合いっこしながら食べていた。


傍から見れば物凄い光景なのだろう。


だが、先程大毅さんが言ったように、今は運良くあまり人が居ない。


だから、見られないし、俺らの正体がバレる気配もない。



店員さんにはバレてしまった気がするけど。





すると…


落ち着いた音楽の流れるこの場に似つかわしくない、1人の大声が聞こえた。



「っえ!!!!イチゴのショートケーキ無くなったんですか!?」



声が聞こえた方へ目をやると、青年が店員さんに詰め寄っていた。

背も高いし、詰め寄られた店員さんが可哀想に思えるな。



こちらからは後ろ姿しか見えないが、制服のようなものを着ているので、恐らく俺らと同い年くらいだと思う。



桃「…どうしたんやろ」

青「ショートケーキがどうちゃらって言うとるな」

赤「あっ…僕らが買った時、あと残り1個でしたもんね…すぐ後に誰か買っちゃったんやろうな…」



俺らは小声でそう話しながら、その青年を見ていると、



この青年とは別のもう1人の青年が、そちらへ近付いているのが見えた。

何か話している。

彼が横を向いてそこで初めて先程詰め寄っていた青年の横顔だけ確認出来た。

青「めっちゃイケメンさんやなぁ…」

桃「…おん…」

青「…なんか…望に似とるな」

桃「…俺も思った…」



その青年はどことなく…いや、結構望に似ている。


望似の青年に話しかけたもう1人の青年は…


こちらも制服を着ている。

見た事ある制服だった。
俺らの通う高校よりも全然頭の良い高校のだ。


失礼かもしれないが…



髪は無造作で、全体的に長い為顔がよく見えない。



…あれ…デジャヴ…



雰囲気が…初めて会った時の大毅さんに似ている…



が、敢えて口には出さないでおく事にする。








桃「…あの子ら知り合いなんかな」



望の言葉を聞きながら、とりあえずあの2人をこっそり見ていると、



みるみる背の高い望似の青年の顔が明るくなっていくのが見えた。



桃「あっ、俺2号がニコニコしてんで」

青「俺2号って何やねん」

桃「あだ名やあだ名!」



例の2人は食事スペースに入って来た。



角度的に厳しい席に座られてしまった為、見えずらい。


桃「あ〜…見えんくなった…」

赤「ま…まぁ、友達同士やったんでしょうし…そっとしときましょ!」



大毅さんがそう言うので、もう一度ケーキを食べ始めた。

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はる(プロフ) - 毎日更新してくださってとてもうれしいです!続きが気になって更新通知がきているとうれしくなります!もうすぐ3人は幸せになれるのかな?それと、双子の緑さんとなぜあんなに距離が近いのか気になっています。これから明らかになるのでしょうか?楽しみです。 (2020年10月27日 20時) (レス) id: aede5183da (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はるさん» わわっ!!!読んで頂きありがとうございますっ!!ノロノロの投稿になると思いますが、精一杯頑張りますっ!!ありがとうございます!! (2020年10月12日 19時) (レス) id: 4db97cd269 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 毎回楽しく拝読しています!緑さんが生きててよかった!忌々しい事件とはいったいどんなものなのか続きが楽しみです! (2020年10月11日 21時) (レス) id: aede5183da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年10月11日 15時

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