あなたに愛を2

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「……は」




『詳しくは明かされてないみたいだけど、それが原因で辞退せざるを得なかったのかも…』






「…嘘…やろ…」




信じられなかった。



大毅さんは…暴行が原因で…？？



だが、本当の事かは分からない。
この投稿が嘘だって事も十分ありえる。




これ以上、見る事が出来ず、携帯を閉じようとした時だった。


プルルルル




着信音が鳴った。



発信者の名前を見ると…


「…流星？」





相手はどうやら流星らしく、通話ボタンを押し、もしもし、と声をかける。



『…望。俺、さっき大毅さんの事について調べよってん。』

「…奇遇やんな、俺も…調べとった。」

『…最初っから調べたが早かったやろうけど、中々…ネットに手を出せんくって…』

「…うん…。それで…流星も…"見た"？」

『…おん。大毅さんがドラマを辞退した理由…』

「…ほんまの事かは分からんけど…これがもしも…」

『…一応、それらしい記事、探してん。』

「…記事？」

『…そう。時期も丁度10年前。クラスのあの子が言っとった事がほんまなら、この記事はアタリやと思ってええ。』

「…それで…その記事ってのは…？」

俺がそう尋ねると、電話越しに、流星が大きく息を吸う音が聞こえた。





『…詳しくは書かれとらん。当時、ドラマのスタッフさんやと思われる30後半の男性が、男子高校生に暴力を振るった、って事しか…。』

「…やっ…ぱり…それ…」

『…おん、10年前…大毅さんは18歳や。』

「…っ」

『せやけど、もっと驚いたんが…』

「…？」

『その男性、後から裁判を起こしとんねん。』

「…は？」

『"自分はこの高校生に誘われた。だから仕方なくやった、この高校生が悪い"って事らしいで。』

「…は、何言うとんねん…しかも…暴行って…ただの暴行やなくて…」

『…性的、なやつらしい。これは新聞やニュースで報じられた事やないから信憑性は低いけどな。せやけど、裁判起こしたんは事実らしいで。やから当時はえらい騒がれよったらしい。』




「…」

『でも…結局は、スタッフ側は証拠不十分やったし、寧ろ自分に不利な証拠が見つかったらしい。目撃情報とか、スタッフの家から大量に高校生の写真が見つかったり、で。』









そこで俺は気づく。





「…なぁ流星。裁判…って…」

『…おん、望の言いたい事、分かるで。』








『"中間さん"が関わっとるかも、って事やろ』

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