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とりあえず、何かイケナイものを見てしまった気分になり、急いでその何とかかんとかふわふわパンケーキとやらに何とかかんとかをかけ、一気に口に放り込んだ。

流星も、頭が追いついていないのか、蜂蜜をかけないままパンケーキを食べており、神山さんにツッコまれていた。


それからの記憶はあまりない。

パンケーキの味もよう分からんかった。



俺も、流星も食べ終わった頃、辺りはだんだん暗くなってきていた。



「あっ!!!暗くなってきたやん」



あっという間に9月も終わり、10月だ。


だんだん日が暮れるのも早くなった。


時計を見ると、19時を指していた。


「ほならそろそろ帰ろうか。」

そう言う、神山さんの言葉で俺らも、帰る準備に取り掛かった。


財布を出そうとした時、


「あぁ、ええよ、俺がまとめて払うから。」

神山さんはそう言って、俺らの分の伝票まで持って行ってしまった。

その場に残るのは、俺と流星と重岡さん。


「重岡さん、今日は折角お兄さんとのお出かけやったのに、俺らもお邪魔させてもらってすみません」

確かに、重岡さんとは会いたかったが、家族との時間を邪魔してしまったのはさすがに不味かったかもしれない。

そう思い謝ると、

「ええんです、気にせんといて下さい。」

そう言って、重岡さんまでも頭を下げてきた。


「あぁ…!!頭を上げてください!!…あの…」

重岡さんを頭を上げると、俺の次の言葉を待っているのか、首を傾げながらこちらを見ている。

「…今度っ…今度はちゃんと約束させて貰って、一緒に、食事行きたいですっ!!」

「…でも…僕と食事してもつまらないと思いますよ」

「…っそんな事無いですっ!!もっと話してみたくって…!!お時間大丈夫な日とかありますか…?」

「…ほんま…ですか?…えと…今月だったら…17日なら空いてます…」

「17ですねっ!!何がなんでも空けときますっ!!ありがとうございますっ!!」

「俺も空けときます。」

流星が会話に入ってくる。

「…っはぁ!?お前は空けとかんでええねん!!」

「何でやっ!!俺やって重岡さんと食事したいんや」

「だあほ!!俺が誘ったんやで!!」

「やから何やねん!!ケチケチすなや!!」



「っふふ」



笑い声がし、急いでそちらに顔を向けると、
肩を震わせながら笑っている重岡さんが。



重岡さんが…笑った。


「…し…重岡…さん…」

「…今」

「…?」

当の本人は何の事か分かっていないのか、首を傾げている。

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作者名: | 作成日時:2020年9月26日 22時

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