彼は ページ3
それから屋上に行く度に彼は俺の前に現れた。
必ず俺を驚かそうとしてくる。だが、5回目くらいでさすがに慣れてしまった。
反応が無くなった俺を見て面白くなさそうに不貞腐れた顔をする彼は面白かった。
彼はいつもふざけた事を言っては1人で笑っている。変な人だとは思うが、不思議と、一緒に居て退屈しない。新しくできた友人みたいで、いつしか彼と会って話す事が楽しみになっていた。
だが、いくつか気になった事があった。
それは…
�“爐鰐樵阿魘気┐討�れない。
最初の頃聞いてみたが、はぐらかされるばかりで結局教えてくれなかった。だが、何故か俺の名前は知られていた。
実は1度俺が働いていた美容院に来た事があり、俺を見た事があったらかららしい。
ちなみに歳は俺と変わらない様に見える。だが、歳も結局教えてくれなかった。
��彼とは屋上以外で会った事が無い。
いつも病院(屋上ではあるが)に居るという事はどこかしら身体の調子が良くないからだとは思うが、見た感じどこか怪我をしているような感じではない。
となると…病気…なのかもしれない。
�Ｈ爐浪兇�帰るまで帰らない。
これは�△抜愀犬垢觧�だが、彼は俺が屋上から出て行かなければ、ずっと彼も屋上に居る。
つまり、彼が俺より先に帰ることはない。
1度粘ってみたが、必ず俺が先に折れてしまう。
だから彼の病室に着いていけず、分からないまま。
いつもふざけてばかりの彼だが、肝心の彼自身の事は何も教えてくれない。
そんなある日、
「小瀧くん！身体の調子も安定してるし、次の検査結果次第で退院出来るで！」
お世話になった先生にそう言われ、俺は嬉しさのあまり、思わずその場でガッツポーズをして喜んでしまった。
ただでさえ身長も高くて目立つのに、余計に悪目立ちしてしまった…
だが、やっと家に帰れるのだ。
気持ちとしては約5年ぶりの我が家。
どうしてもテンションが上がってしまう。
だが、それよりも…
俺の頭の中に思い浮かぶのは彼の事。
退院したら、今みたいに毎日毎日会え無くなってしまう。
複雑な気持ちを抱えながら、今日も彼の居る屋上へ足を運んだ。
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悠(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます！！是非書かせて頂きますっ！！最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2020年9月24日 22時) (
レス) id: 4db97cd269 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 毎回楽しく読ませていただきました。機会があったら、付き合う前から事故にあう前までの二人をみてみたいです！ (2020年9月24日 22時) (レス) id: aede5183da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠 | 作成日時：2020年9月19日 13時
