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疑問 ページ15

「…うん、何かカフェに入ってく神ちゃんを見て、ふっと頭に浮かんできた。」

「どしたん?2人とも入口に突っ立って!!はよ入って来てや!!」


神ちゃんに急かされとりあえず店に入る事にした。


それぞれ注文を済ませ、待っている間、流星は口を開いた。


「神ちゃん、」

「どしたん?流星」

「さっきな、望が、相変わらず神ちゃんは甘いもん好きやな、って言ったんや。」


「…え?」

「これの意味分かるか?」


「…のんちゃん、思い出してくれたって事…?」

「…まだこれしか分からへん。でも…ふっと頭に浮かんだんや。そういえば神ちゃん甘いもん好きやんなって。」

「…っのんちゃん!!!いい傾向や!!!」

「…うん!!!」

「今日色んな所行ってみて、望にいい刺激を与えてんちゃうか?これを続けていったら…」

「もしかしたらのんちゃん」


「うん、少しずつやけど、思い出せるんちゃうかな」


一筋の光が見えた気がした。




カフェを後にし、そろそろ次の場所に行こうと出口に向かっていると、



「…ん?」

「望?」

「なぁ、流星。あそこって…」


俺が指さしたのは…


「あぁ、"obsédé par toi"ってお店?」

「…え?何て?」

「簡単に言うたらアクセサリーショップや。有名やで。ちなみにお店の名前はフランス語やねん。"あなたに夢中"って意味らしいで。」


「…へ」

「なんや、望、俺に夢中なんか?」

「っあほ!!ちゃうわ!!!」

「のんちゃん、obsédé par toiがどうかしたん?」

「せやで。obsédé par toiがどうしたん」

「2人とも俺が言えへんのをいい事に連呼すなや!!」

「ふふふっ」

「で?ほんまはどうしたん?」



「…あそこのお店の名前が書かれてる包装されたアクセサリー?が俺の家にあってん。」


そう言うと、流星は真剣な表情を浮かべ、


「…そのアクセサリー、中は見たんか?」

「まだ見てへん。先週見つけたばっかで…2人は、何か知ってるん?」

「…それ「自分で見てみたらええんちゃう?」


「え?」


「…流星…。」


「神ちゃん、俺らは出しゃばるべきやないねん。」


「…そ…やね」

「2人ともどうしたん…?」



「とにかく、俺らが言えんのは、それは間違いなく望にとって大切な物って事や。無くしたらあかんで。」



そう言うと、先程までの顔つきとは変わり、いつも通りに戻った流星が俺らの腕を引っ張り「次行こか〜」と出口へ向かった。






(大事な…もの…)

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(プロフ) - はるさん» コメントありがとうございます!!是非書かせて頂きますっ!!最後までお付き合い頂けると嬉しいです! (2020年9月24日 22時) (レス) id: 4db97cd269 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - 毎回楽しく読ませていただきました。機会があったら、付き合う前から事故にあう前までの二人をみてみたいです! (2020年9月24日 22時) (レス) id: aede5183da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年9月19日 13時

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