壊れた機械人形 (ページ4)

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3話ページ4

side:watanabe

Aを担いでしばらく歩いていると段々とその屋敷が見えてきた。

すると後ろでｶﾞｼｬｯと音がした。

『ご主、人…様』

渡辺「慌てんな、危ねぇからじっとしてろ」

深澤「そーそー、まだ日も沈んでないし、明かりは付いてるからあのお屋敷に人もいそうだよ？」

『…はい。アリがとうございます。本当二』

Aは何故かソワソワしてるような気がした、所詮機械だから感情は無いはずなのに

更に歩いてその屋敷の前まで着いてふっかがインターホンを鳴らす。

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

？《はーい。どなたですか？》

深澤「あのA、さんの持ち主さんですか？」

？《…はい。そーですけど、Aなら…M-70ならもう家にはいませんよ》

インターホン越しでも分かる程怒っているこの人はそう言い放った。

多分回収業者かなにかと勘違いしたのか製造番号を言って来た。

深澤「そうじゃなくて、俺r『ご主人サマ…！』」

ふっかが弁解しようとするとAが急にご主人様と言った。

彼女は焦ったような、嬉しいような表情をしていてその場にはしばらくシーンと鎮まった空気が流れる。

『アの、私…』

？「Aっ！」

Aが何か言おうとすると突然ドアがﾊﾞﾀﾝｯと勢いよく開いた。

そこには俺たちと同じくらいの男の子がいた。

そいつは俺たち…いや、俺の背中に乗ってるAを見て走ってくる。

？「っ…A！俺、ほんまに…ごめ…」

『翔太、あリがとうごザイました。下ろしテくレませんか？』

渡辺「…ん、」

Aを下ろすとその場にまた駆け寄るそいつ

インターホンの時は違ったけど関西弁を話していて先程とは違う柔らかい雰囲気になった。

『…康二、あれカラ、大丈夫でしタか？』