俺の女・お前の男〜HC〜

オッパと呼べ ページ1

「ヒチョルーっ！」

HC「だからっ…！」



4つ下の、A

俺を『ヒチョル』と呼ぶ



「遅れちゃった〜(笑)」

HC「忙しかったのか？」

「終わり際に仕事頼まれちゃって」

HC「そっか。何飲む？」

「ビール〜♪」

HC「はいはい…」



いつも飲んでいるメンバーで、今夜も酒を飲む


Aは俺のお気に入りだから

必ず呼ぶ





一般人のA

仕事はデスクワーク


友達がAを連れて飲みに来た所に

俺がいた


よく笑い、よく食べ、よく飲む


そんなAを見ているうちに

段々と可愛く思えてきた


日本人のA

俺たちと一緒に居ても何も気にせず、物怖じしない

でも…やっぱり言いがかりをつけてくるヤツも中にはいて…


そんなときは、俺が必ずAを守る


Aの何も知らないヤツに

好き勝手なことを言わさない



『かんぱーい！！』



何度目の乾杯だろうか


俺のとなりにいるAは

今夜もよく食べ、よく飲み、よく笑う



「ヒチョル〜」

HC「だから、オッパと呼べって言ったろ？」

「私日本人だもんっ。ヒチョルはヒチョルでいいの〜っ！」

HC「頑固もんっ」

「ヒチョルに言われたくない〜」



こんな会話を何度繰り返したことか


Aは俺を『オッパ』と呼ばない


なのに、Aは俺を『お兄ちゃん』の様だと言う


納得いかない。



「ヒチョル〜？」

HC「ん？」

「トイレ行ってくる〜♪」

HC「いちいち報告すんな」

「ふふっ(笑)」



Aは俺をどう思っているのだろうか？


少なくとも俺は…Aを女として見てる


なんで俺はあいつを好きになってしまったのか…


これでも一応、毎回理性と戦っている


良い兄を、演じている




友「ヒチョル？」

HC「なに？」

友「スヨン、お前に気があるみたいだぜ？」

HC「まぁ、可愛いな」

友「誘ってやれば？」

HC「でも、タイプじゃない」

友「もったいないなぁ〜…」



スヨンは可愛い

俺を『オッパ』と呼び

スタイルの良い体を惜し気もなく強調した服を

毎回俺に披露してくれる


でも、タイプじゃない


俺は今、切ない恋をしている


スヨンの身体は勿体ないけれど

俺は今それどころじゃない




「ヒチョルーっ！」



ほらな？


何だかんだ言っても、俺を頼りにしてるヤツが

俺を呼んでいる


HC「だからオッパって呼べって…」



声がした方に振り向くと

そこには、女二人に睨まれたAがいた

俺の女→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す