恋がこんなに苦しいなんて。【センラ】 (ページ2)

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今日から進級して高校２年生になる。
やっと馴染んだクラスが変わるというのは少し不安で、変化を嫌う私としては好ましくないけれど仕方ない。

校門の横でクラス分けの紙を受け取り、自分の名前を探す。今年も5組か。

昇降口の前はクラスの振り分けで一喜一憂する生徒でいっぱいだった。私にはそういったことで騒げるほど親しい友人はいないから先に教室に行って寝てやろうと思ったがどうやら、簡単には通れなさそうだ。
別に、＂昇降口の前で固まってると通れないのでどいてください＂と言ってもいいのだけれど、さすがに２年生のスタートで悪い印象から始めたくはない。大人しく待つしかなさそうだ。

＊＊＊

あれから10分経過したが、人が退く様子は全くもってない。一体いつまで待っていないといけないのだろうか。別にクラスが変わろうが友達なら休み時間にでも会いに行けばいいのに。クラスが変わって話さなくなるなんて薄っぺらい友情だ、馬鹿馬鹿しい。

多少の苛立ちと呆れる気持ちで心が支配されてきたとき、急に群がっていた生徒達が道を開けはじめた。……もしかして私の苛立ちが殺気となって出ていたのだろうか。
まぁ何はともあれやっと通れるのだ、今のうちに行ってしまおう。

人ひとりがギリギリ通れない幅ほど半開きになっている昇降口のドアに手をかけて開けようとした時、

「あの、すいません」