俺が見上げた空【佐野玲於】 (ページ1)

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高校３年生ページ1

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「２年生の時の担任の山下先生が、寿退職なされたので、この１年、みなさんの担任を勤めます。AAです」

始業式。

ダルいけど、なんだかんだちゃんと登校して、

着任式で紹介された、ちっちゃくて小動物みたいな新任の女の先生、

まさかの担任で。

まぁ、いいか。

生活指導とかに当たったら面倒だったし、

そんな強く言える風には見えないし。

金髪、ピアス、着崩した制服

不良と呼ばれるのに十分すぎる要素を揃えた俺。

これのせいで内申最悪だけど、あんま気にしてない。

やめるつもりもない。

一瞬目が合って、逸らされるかと思ったけど、

まっすぐ見つめてきてちょっと違和感。

「A先生って呼んでいいですかー？」

「もちろん！よろしくねー」

「はいはい、せんせー、新任ってことは２２歳？」

「そうだよ～」

「せんせー、かわいいね！」

「あは、童顔バカにしてる？笑」

かわいい、って言葉にちょっと反応する。

んー…まぁかわいい。

綺麗ってかかわいいわ。

色白、たれ目。

小柄で、アッシュなんだけど、やわらかいチョコレートブラウンみたいな髪色。

肩にかかるぐらいのふわふわした感じの髪型で、

ピアスもちゃんと開いてる。

左なんて２個も。

あれ、わかりあえるんじゃね？

ほぼすっぴんな感じの生々しい透明感とか、

結構好きだったりする。

「せんせー、しつもーん！」

「はい、えっと白濱くん！」

「彼氏いますかー？」

「えぇっといません！笑」

「えー！！嘘だ～！！」

「ほんと！笑」

「ほんとに？笑いそう！笑」

「いないってば。笑」

亜嵐は幼馴染みで、こいつもチャラい。

金髪じゃないけど、目立たない程度に茶髪で、

イケイケしてる。

俺ともよくつるむ。

「せんせー、服とか好きなの？」

「あ、うん！お洒落すんの好きかも。笑」

「なんかそんな感じする～」

「そ？服の話とか女子のみんなしようね～」

「せんせー、趣味と特技は？」

「趣味は…音楽聴いたり、スポーツとか？笑特技はダンス！」

あっというまに馴染んだ先生。

なんかいい、かも。

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