番外編 霊鳥との出会い ページ34
「姉さん」
夜「んー?なあに?」ニコッ
…連日働きっぱなしの姉を労わりたいのだが、子供ということもあって上手く言葉が出てこない。
「…その、大丈夫?」
姉さんは驚いたような顔をした後、ふっと笑い、俺の頭をくしゃくしゃと撫で、「大丈夫だよ、Aの為だからね」と言った。
「でも、姉さん全然休んでない…」
夜「大丈夫大丈夫!子供が心配することじゃないよ。それに、私が倒れてもAが看病してくれるでしょ?だから安心だよ」
「…そっか」
…本当に体を壊さなければいいのだが。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夜「ただいまー」
「!姉さん、おかえr…!?」
思わず読んでいた本を落としてしまった。
だって、姉さんの後に続いて4、5人男が入って来たんだからな。
夜「あ、今日から一緒に暮らす奴らだよー」
「え、は?…え?」
キョドって言葉が上手く紡げない。
結局その場から逃げてしまった。
いや、当たり前だろ…
部屋に駆け込みベットに飛び乗る。
布団にくるまりながら、姉さんが連れてきた奴らのことを思い出す。
…明らかに人間じゃなかったよな…
てことは妖怪?
いやでもどっから連れてきたんだ…
…気になってしょうがない。
ふと、窓から見える庭に目が行く。
「そういや今日水やってねーや…」
布団から出て、ゆっくり扉を開ける。
庭の花の水やりが俺の日課。
周りのヤツらには「女みたい」って馬鹿にされたけど、動植物が好きな俺にとっては1ミリのダメージもなかった。
「…むしろ動植物の方が、人間より訳がいい…」
ぽつりとそんなことを呟きながら庭に向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
花の水やりを終え、じっと花を観察していた。
いわゆる体調管理って言うのか?
「…もうすぐ枯れるな」
ペチュニアに触れながらそう呟いた。
元々冬越しは難しいらしいから、仕方ないんだろうけど。
?「そのような事が分かるのか?」
突然の声に驚いて、ビクッと体を震わせた。
後ろを振り返ると、そこには赤い長髪の男がいた。髪には夕と朝焼けを同時にイメージさせるグラデーションがかかっている。
朱「驚かせてしまってすまないな。我は朱雀。夜露に連れてこられた1人だ」
「あ、うん…よろしく…」
朱「…そう怖がらなくともいい。取って食うような事はせぬ」
「い、いや…そうじゃなくて…」
朱「?」
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クランドール・ブラッディ - ヤンデレ来て欲しいです!お忙しい中ありがとうございます! (2021年5月4日 22時) (レス) id: fad690bd23 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶黒狐@(プロフ) - ありがとうございます!ヤンデレは正義と思ってるのでもっと頑張ろうと思います! (2019年4月22日 13時) (レス) id: 82343ea2fc (このIDを非表示/違反報告)
まらそ - ヤンデレは読んでて怖楽しい!(?)これからもお忙しいかもしれませんが、頑張ってください。 (2019年4月22日 13時) (レス) id: 16a78ad417 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶黒狐@(プロフ) - ありがとうございます!はわわ…すっごい嬉しいです…!! (2019年3月30日 8時) (レス) id: 82343ea2fc (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆 - 最高にいい作品だと思います!続き楽しみにしてます (2019年3月30日 3時) (レス) id: 38976ecf1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:胡蝶黒狐@ | 作成日時:2019年1月14日 23時