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何がなんだかよく分からないけど、たぬきちゃんは取り敢えず私を何処かへ連れていきたいみたいなので、大人しく後を追うことにした。
Stogh shipの深紅の絨毯に、ポクポクと歩く突然現れた身元不明の謎たぬき。
奇妙な光景ではあるけれど、小動物が可愛い事と船が美しい事に代わりはない。というか逆に、雰囲気があっていて(私好みに)なんか良かった。
幾ら小動物が中高生や女の人に人気でも、流石に豪華客船での写真はないもんね。激レアな情景ショットを見せて頂きましたよ。
そんなどうでもいい事を思いながら、廊下の角に消えたたぬきちゃんの後を追った。
視界を90度左に曲げるとたぬきちゃんがドアの前で私を待っていたので、急いで駆け寄り、隣に立つ。
目的地はここなんだろうか。
チラリとたぬきちゃんを見ると「きゅうっ」と恒例の鳴き声が返ってきた。
宿泊用の船室とはちょっと違うデザインのドア。片方が閉鎖されたままの両開き式の物だ。
綿密に装飾の施されたそのドアで締められた船室に紛れる特別室、確かここは乗客用の談話室だったと思う。
たぬきちゃんは、談話室に用があったのか。
それも私を連れてくる必要性をもつものが。
船脱出用のボートとかがあったら良いのにな、なんて気楽な事を考えながら扉を押し、中を見据えた。
突如現れた謎のたぬきに連れてこられた
群青色のドアの向こうで待ち構えていたのは
白い翼と紫のヘルメット、
それから、赤ラインのローブだった。
◈◈◈◈
彼等三人は薔薇色のソファに腰掛けて、楽しそうに談笑していた。
内、一人が扉の開閉音に気がつき、その緑柱石の瞳を茫然と立ち尽くす私に向けて、艷やかに微笑む。
「よォ、遅かったじゃん」
鮮やかな水晶達に見つめられて、全神経の警報が鳴り響いたのは言うまでもない事で。
急いで踵を返そうとするも、私の足元から出てきたたぬきちゃんに躓きそうになり、スレスレの所で避ける。
反動で見事にずっこけた私は、瞬く間に逃げ道を塞がれてしまった。直前にうらたさんの顔がアップされる
「折角来たんだし、もうちょっと楽しんでいけよ、なぁやまだぬき」
やま、だぬき？
聞き覚えの無い名前に困惑していると「きゅうっ」と鳴き声が聞こえた。やまだぬき、と呼ばれたたぬきちゃんが彼の肩に乗っていた。
ご主人に褒められ、誇らしげなその様子を見て、全てを悟った。
(こんなの……あり？)
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ユン(プロフ) - LiLi Kaさん» コメントありがとうございます！拘っていた所だったので、気づいていただけて、とても嬉しいです！！ LiLi Kaさんの仰る通り、濃いめの青にしてみました！！ (2020年6月16日 0時) (
レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 惨めのところ色違う？濃い青みたいに見える…もしわざとなら主人様のセンス光ってる！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - tamaさん» コメント、応援ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！！よかったら、主人公ちゃんと4人の行方を見守ってあげてください！笑 (2020年6月9日 10時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - この作品、とても好きです！応援してます！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: 38d6d4018c (このIDを非表示/違反報告)
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