○ ページ22
一週間。
長いのか短いのか微妙なラインのこの時間に、どう受け止めていいのか分からず、少し複雑な気分になった。
でも、まぁプラスに考えるとするならば、私の寿命はあと一週間まで伸びたという事か。
「従って、ハロウィンが延長されるに伴い、この船でもルールを決めることにする。おい坂田、何でもいいから紙だせ」
「えっ？あ、分かった」
坂田さんが手を伸ばして、机の上でパッと掌を開くと白い紙が生えるみたいに現れた。それから、パチンと指を鳴らして、黒ペンも追加する。
わぁ、便利。
魔法が使えたら、やっぱりこういう時に使いやすいんだなぁ……もしかしたら、宿題もパッパとやってくれるかも？
感嘆する私をさておき、うらたさんは、「サンキュ」と軽くお礼を言いながら、その紙にペンを走らせた。
「まず一つ目。血を吸うのは一日一回まで、飲んだ後は他の三人に知らせて、必ず輸血をするように」
「了解しました」
「あと絶対に吸い殺したり、瀕死状態にしない事な。どっかの誰かさんは前科があるし」
うらたさんが眉をあげる。この時に坂田さんがビクッと体を震わせたのを私は見逃さなかった。
どうか、大事がありませんように。
「二つ目。コイツに淫系の薬を飲ませない事」
うらたさんが告げた途端、「はぁああ！？」と悲鳴にも近い叫び声があがった。
志麻さんの後ろに、ガタンと席が倒れる。
「異議アリ！！なんで薬入れたらアカンねん。いつもヤっとったやんか」
「こいつはヤベェくらいに薬効かねぇんだよ。体には回ってるみたいだけど、普通に動いてピンピンしてるし」
「逆にその方がええやろ。好きなだけ美味い血飲めるやん！！」
「そんなん抱き心地ワリィだろ！？」
「んなモンその内調 教してけばええやん」
……あの、なんかヤバイこと言ってません？
息をする様に二人の口からスラスラと出てくる私の体裁が危なくなるとしか思えない発言。いやいや、どこからそんな言葉が出てくるんだ。
完全にドン引きしていると、これまた大きな溜息が聞こえた。
「で、他にはないんですか？」
「……そうだなぁ」
言い争いをやめたうらたさんが少し考え込む。志麻さんはそれを見て、不服そうにしながらも席に座り直した。
センラさん、ナイスです。
本当にナイスです。
「後は特に無し！以後、何かあればまた知らせるから今日はもういいだろ。はい、かいさーん」
ええええ……そんなぁ
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ユン(プロフ) - LiLi Kaさん» コメントありがとうございます！拘っていた所だったので、気づいていただけて、とても嬉しいです！！ LiLi Kaさんの仰る通り、濃いめの青にしてみました！！ (2020年6月16日 0時) (
レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 惨めのところ色違う？濃い青みたいに見える…もしわざとなら主人様のセンス光ってる！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - tamaさん» コメント、応援ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！！よかったら、主人公ちゃんと4人の行方を見守ってあげてください！笑 (2020年6月9日 10時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - この作品、とても好きです！応援してます！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: 38d6d4018c (このIDを非表示/違反報告)
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