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唐突の事に、少し戸惑っていると彼は長めの赤い袖口をひらひらさせて微笑んだ
「色々と話さなくちゃいけない事があるんやけど、まずはお腹を満たす事が最優先。生き物は食べるが基本やからね」
そう言って、視線をお皿の上に落とした。
白いパンに、ハムとレタスが挟まれたシンプルなサンドイッチ。お皿に乗ったそれを見ると急に空腹感が湧いてくる
どうぞ、と促されるまま、ひと切れ、割れ物を扱うようにそっと取り、口に運ぶとシャキッとレタスのみずみずしい音がした
あぁ待って、美味しいです
約一日飲まず食わずで、頭を使うという最悪な状態でいたこともあり、サンドイッチが高級料理のように思えてくるくらい、、、
いやこれ高級料理店で本当にでてくるんじゃない？
新鮮なハムのジューシーさ、ふわふわのパンに程よく振りかけられたブラックペッパーがこのサンドイッチの魅力を引き出している
シンプルだけど、とても素人が作ったとは思えない美味しさだ
「美味しい？」と黄玉石を向けられ、こくこくと頷くと彼は嬉しそうに目を細めた
食べやすいサイズにカットしてくれてるみたいで、サンドイッチを摘む手が止まらない。あっという間に皿の上は綺麗になくなり、全て私の胃袋の中に収まった
「ご馳走様でした」と両手を合わせて、小さく礼をすると彼はうんうんと頷き、皿を私の膝の上から、近くの机に置いた
「僕はセンラ。普通にセンラって呼んで？君は？」
「Aです」
「Aね、君ってほんまに可愛いなぁ」
え？可愛い？可愛いってどこが
突然の謎発言に困惑して、眉を潜めるもセンラさんはにこにことしているだけだった
「ところで、さっきの話の事なんやけど、話す内容が2つあるんよ」
「2つ…？」
「そ、2つ。
1つは昨日話した内容の追加話なんやけどね。魔物はハロウィンに人間界にきて、人間を攫い、魔王が生贄となった人間を食べるのと同時にその人間を食べなあかん。
つまり、魔王が誰か1人、人間を選び、その生贄を食べるまでの期間、僕等も人間を食べられないって、ことやんな？」
「はぁ、、、」
分かったような、よく分からないような…
あやふやに相槌をうつも、彼は淡々と説明を続けた
「魔王が生贄を食べる時、この船では鐘がなるようになっとる。でも、鐘はまだ鳴ってない。暫く君を食べるまで時間があるってことなんよ」
せやから、と彼は白い手を私の頬に添えて、耳に唇を近づけた
「たっぷり、楽しませてな？」
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ユン(プロフ) - LiLi Kaさん» コメントありがとうございます！拘っていた所だったので、気づいていただけて、とても嬉しいです！！ LiLi Kaさんの仰る通り、濃いめの青にしてみました！！ (2020年6月16日 0時) (
レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
LiLi Ka(プロフ) - 惨めのところ色違う？濃い青みたいに見える…もしわざとなら主人様のセンス光ってる！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: ef0b88e85e (このIDを非表示/違反報告)
ユン(プロフ) - tamaさん» コメント、応援ありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！！よかったら、主人公ちゃんと4人の行方を見守ってあげてください！笑 (2020年6月9日 10時) (レス) id: ca6f64574e (このIDを非表示/違反報告)
tama(プロフ) - この作品、とても好きです！応援してます！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: 38d6d4018c (このIDを非表示/違反報告)
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