塩っ気 . ページ2
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壱馬部活おわった?
A終わったよ
Aそっちは?
壱馬ちょうど終わったとこ。
壱馬校門待ち合わせね
放課後に繰り広げられる、こんなしょっぱいLINE。
お互い絵文字もなにもないけど、
愛情が足りてない訳では無い。
実際、一緒に帰る約束をしているわけだ。
A「お待たせ」
壱馬「俺も今来たとこ」
A「どう?ダンスの調子は」
壱馬「絶好調。そっちはどう?」
A「ん〜、ちょっと行き詰まってるかな」
壱馬「台本見して」
そういって私の台本を受け取ると、
しばらく黙って見つめ、ようやく口を開いた。
壱馬「あー、こんな甘々なのAには出来ないね笑」
A「壱馬もそう思う?まあでも、一応仕事だからさ。」
壱馬「ちょっと見てみたいかも、Aの砂糖。」
A「やめて。自分でも想像できないもん」
壱馬「まあ、なんかあったらいつでも言えよ」
A「うん、ありがとう」
壱馬「芝居の相手でもしてやっから」
A「……それは遠慮しとく。」
私が行き詰まってればいつも話を聞いてくれる。
壱馬が行き詰まってれば、もちろん話を聞く。
周りから見たらしょっぱすぎるって言われるけど、
私はこれで満足してる。
そこらへんの甘々カップルを見るより、
さっぱりしてる方がすき。
時には、私も壱馬も甘くなる時があるから、
それで充分。
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作者名:い ち ご み る く . | 作成日時:2019年3月27日 10時