35 ページ36
・
どうなっているかは大きな手が邪魔で分からないがユミルがミカサを再び襲おうとしたのは分かった。
「A…」
「ごめん…ベルトルト。私は祖国には帰れない」
「A！ まだ間に合うんだ！ 帰ろう！ 皆で！」
「怒ってないの？ 裏切ったのに…」
「Aは、どうしてそうしたの？」
「私は……耐えられなかった。罪や責任、罪悪感に…耐えられなかった。私は戦士になりそこねた…」
ついにボロボロと零れてきた涙たち。
するとエレンが目を覚ましてしまった。
「やめろエレン、暴れるな！」
「そりゃ無理があるぜ、ベルトルト」
ふと、ジャンの声が聞こえた。
まさか皆も周りにいる？
懐かしい声に心が一瞬揺らぐ。
本当に私……可笑しいや…
「ソイツを綾しつけるなんて不可能だろ？ うるさくて仕方ねぇヤツだよな？ よぉーく分かるぜ？ 俺もソイツ嫌いだからなぁﾊﾊｯ。一緒に絞めてやろうぜ…なぁ、出て来いよ」
何でこんなことになってしまったんだろう
「ベルトルト！ 返して！」
皆と闘いたくはない
「なぁ嘘だろ？ ベルトルト、ライナー…今までずっと…俺達のこと騙してたのかよ、そんなの、ひでぇよ！」
いつも後悔して自分を見失う
「二人共…嘘だって言って下さいよ！！」
振り返れば溜息ばかり
「おいおい、おい、おい、お前等このまま逃げ通す気か？ そりゃねぇよお前等！ 3年間！ １つ屋根の下で苦楽を共にした仲じゃねぇか！ ベルトルト…お前の寝相は芸術的だったなぁ…5日間皆お前の生み出す作品を楽しみにして、その日の天気を占ったりした」
「けどよぉ…お前。あんなことした加害者が……被害者達の前でよく、ぐっすり眠れたもんだな…！」
屍の山を積み上げ上り詰める
「全部嘘だったのかよ…？ どうすりゃ生き残れるか話し合ったのも、オッサンになるまで生きて、いつか皆で酒飲もうって話したのも…全部嘘だったのか？ なぁ！ お前等…お前等は今まで何を考えてたんだ！？」
全てから逃げ出し間違った選択の繰り返し
「そんなもの解らなくていい！ コイツの首を跳ねることだけに集中して。一瞬でも躊躇すればもうエレンとAは取り返せない。コイツらは人類の害。それで充分」
そんな事を想う私は本当に…戦士失格
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sally - すごく良かったです。欲を言えば戦士隊たちとの絡みがもっと見たかった…！また進撃の巨人の作品を作って下さることを祈っています。 (2020年8月22日 0時) (
レス) id: 030d632589 (このIDを非表示/違反報告)
天雪(プロフ) - エルウィンになってますけど、正しくはエルヴィンですよ (2020年5月9日 16時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
くー - とっても面白いです！まだ続編ってありますか？あったら、更新楽しみにしています！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 940be2f03f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピンク | 作成日時：2018年10月7日 13時
