32 ページ32
・
「この地形なら私が一番強い…」
後ろを向きながら私はソッと呟いた。
そしてベルトルさんの片目を塞ぐ。
「うわぁあ！！ よせ！ ユミル！」
「今この場を支配出来るのは、私なんじゃないかと思わないか？ なぁ…？」
耳元で呟いてやるが、等の本人はフラついてそれどころでは無いようだ。
不意に前にある木に気付き、体制を崩すが地面ギリギリでガスを噴き出し再び空中に戻った。
「ユミル、よせ…落ちるぞ…！」
「私は別にいいよ…。巨人になれば、お前等の巨人より非力だろうが木を伝って素早く動ける…。お前からエレンを奪って、調査兵団のところに行くことも…多分、出来る」
すると、ライナーとベルトルさんがやっと木に止まって、さっきより大分喋りやすくなった。
「お前等が今Aを連れて行かないなら…！ ここでお前等と戦って邪魔をする…！」
「何を言ってる！！ じゃあAはどうなる！ それでは助からないぞ！！」
「あぁ、いいよ…Aの未来を奪う事になっても…私は生きて、彼奴に会いたいんだ…！ 私は本当にクソみてぇな人間だからな…アンタらには分からないだろう…こんな人間と知っても…優しく笑ってくれるんだぜ？ 彼奴は…」
私は知らないうちに涙が込み上げ、半泣き状態になっていた。
「……おい…」
「怒らないでくれよ！ ちゃんと考えがあるんだ！ 私も戦うから！ 今よりも絶対、逃げやすくなるから！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sally - すごく良かったです。欲を言えば戦士隊たちとの絡みがもっと見たかった…！また進撃の巨人の作品を作って下さることを祈っています。 (2020年8月22日 0時) (
レス) id: 030d632589 (このIDを非表示/違反報告)
天雪(プロフ) - エルウィンになってますけど、正しくはエルヴィンですよ (2020年5月9日 16時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
くー - とっても面白いです！まだ続編ってありますか？あったら、更新楽しみにしています！ (2018年11月21日 23時) (レス) id: 940be2f03f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ピンク | 作成日時：2018年10月7日 13時
