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｢｢｢かんぱーーーい！｣｣｣
『かんぱい…』
掛け声と共にグラスを鳴らす音が響く。
私の気持ちは明るい雰囲気とは真逆で。
楽しみたいのに、緊張の方が随分と大きい。
松田｢何か、悠誠に聞いてた話よりAさん大人しいね？｣
『いや、……私、人見知りで…』
中村｢あー、何だそういう事！海斗と一緒じゃん笑 な！｣
たっはーってまた笑いながら横のちゃかちゃんの肩をバシバシ叩く。
未だにこの光景が信じられない…
.
ある程度お酒も進んできた時。
悠誠｢やっぱり、迷惑でした…？｣
隣から申し訳なさそうな問い掛けが聞こえた。
『そんな事ないよ、悠誠くんは私の為にしてくれたんでしょ？
ありがとう………でも、緊張はする、かな笑』
悠誠｢なら良かったです
Aさんなら大丈夫ですよ！｣
私なら大丈夫…ってどういう事…？
松田｢なーに、2人で内緒話してんの？｣
気付けば悠誠くんとの間に元太くんの顔。
…っ！ちか…っ！
松田｢ははっ、顔真っ赤！笑
ねね、Aさんは誰担なの？｣
『あ、…えっ、と…私は…』
"待ってね、俺が当てるから！"…って言いかけた言葉は遮られ、
元太くんは横でぶつぶつと小声を発しながら考えている。
私は斜め向かい側に座るちゃかちゃんを盗み見た。
こちらの会話や視線には気付いてない様で、
枝豆片手にゆっくりとジョッキに口を付けていた。
伏し目がちな表情が何とも言えない綺麗さ。
その隣のうみくんから視線を感じた。
なーるほど…といった表情を見せたから、咄嗟に目線を逸らした。
多分うみくんにバレたな、これ。
松田｢えーっとねー……あ、如恵留！｣
『へっ！？』
松田｢Aさんの自担！…違う？
えー…じゃあ…｢元太ー｣…なに海人、｣
中村｢Aさんさ、明日のライブ来るっしょ？｣
『え、あ…はい…』
元太くんの言葉を遮るうみくん。
そのまま話を振られた。
中村｢1公演目？2公演目？｣
『2公演目です…』
中村｢おっけー、ほら元太その時にわかんじゃね？｣
松田｢あ！確かに！｣
席にもよるけど、ってまたうみくんは笑う。
そんな目視で確認出来る程の良い席当たる確率って結構低いよ…
なんて思いながら、その場は収まった。
………はずなのに。
.
中村｢Aさん、海斗の事好きなの？｣
いつの間にか隣にはうみくんが座っていた。
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作者名：れおな | 作成日時：2023年2月12日 9時
