太陽に触れてみたい［ Kaito.Mi ］ (ページ28)

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━━ 宮近side ━━

公演の見学に行った帰り。

少し人通りの少ない道を元太と歩いてた。

こんな所で偶然Aさんに会うとは思ってなかったし、
ましてや同じ公演を見てたなんて。

前にAさんが俺の団扇を持ってたのを見付けた時

素直に嬉しかった。

ファンの子を見付けるともちろん嬉しいけど、
単純にAさんが俺の事を応援してくれてる事が嬉しかった。

でも、実際会うとやっぱり少し恥ずかしくて…

人見知りを発揮してると少し口下手になるから尚更。

だけどAさんは年上だからか

周りに気を配ってくれてるのか

宮近｢ふふ、Aさんって結構飲めるタイプだよね笑｣

『え、普通ですよ…？』

宮近｢とりあえず生で、みたいに頼む子あんまいなかった笑｣

『あ、そうか…
この場合そういう可愛いの頼む方がモテますかね？笑』

冗談交じりの言葉が返ってきて、思わず声を出して笑ってしまった。

案外気楽に接する事が出来てる気がする。

宮近｢いや…俺は良いと思いますよ、そういう人｣

変に気取ってなくて。

一緒に飲んでて楽しい。

『褒め言葉…ですよね？ありがとうございます笑』

3つ上、だったよね…確か。

笑うと一層幼く見える。

不覚にもその笑顔に一瞬胸が高鳴った。

いや、確かに可愛いけど…

あくまでファンの一人だから。

…なんて、自分に言い聞かすかの様な台詞。

中村｢そういえばAちゃん帰るの年明けだっけ？｣

松田｢え、そんなに？｣

中村｢カウントダウンも行くんだよね｣

『そう、奇跡的に…！
最近運が味方してくれる！笑』

嬉しそうに話すAさんは可愛らしくて。

宮近｢じゃあまた僕達とも会えますね｣

歯の浮く様な台詞には言った後に少し後悔した。

『はい！自担2人と年越しとか夢みたいで…』

松田｢え、ちゃか以外の俺らの事は無視！？｣

『…あ、すみません…もちろん皆さん大好きなんですけど、
やっぱり自担は特別なので！』

松田｢えー、ちゃかいーなー｣

横で地味に騒ぐ元太は無視して、
Aさんの言葉にやっぱり少し恥ずかしくなった。

『本当にすっごく楽しみなんです！

…あ、でもデビューコンサートも行きますよ！』

中村｢…は？何それ初耳なんだけど｣

『うみくん忙しそうだったから言いそびれてた』

先日発表され、当落も出たばかりのデビューツアー。

もしかしたら…とは思ってたけど、本当にまた来てくれるとは。

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