《70》 ページ22
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気付けば約束の金曜日。
海斗くんは看病の甲斐あってか昨日も普通に出勤して、いつも通り仕事をこなしていた。
お昼の時間を知らせる時計の音と共に、私はオフィスを出た。
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美咲「…さて、ついに待ちに待った金曜日ですが今のお気持ちは？」
箸の持ち手をマイクの様に私に向ける美咲にご飯中でしょ、と言いながら向けられた箸を退ける。
お気持ちは？なんて聞かれても、特に何も言う事はない。
美咲「でもさ、実際どうなの？
中村にはちゃんと話したんでしょ」
後はAが頑張るだけじゃないの？、って確かに正論なんだけど…
ふと、うみくんとの事を思い出す。
もし私が告白したとして、振られた時は今の関係が壊れてしまうんじゃないか。
うみくんみたいに振る舞えるか。
当たり前の様に優しく、振った相手すら気遣えるうみくん。
簡単な様でとても難しい事。
今の私にはとてもじゃないけどそんな自信は無くて…
美咲「中村の事なら心配しないで、私たちがフォローするから！
因みに今日は三人で飲みに行ってきます！笑」
親指を立てて私に向けながら、星が飛んできそうなウインクを見せる。
そんな美咲の姿に思わず笑みが溢れる。
『ふふっ、ありがとう！
三人で、楽しんで来てね！笑』
美咲「ちょっと！何で三人でって所強調するの！」
『だって、よく二人だけの世界に行くってうみくんから聞いた事あるもん笑』
そう言って揶揄うと、"中村のやつ…！"なんて美咲は少し頬を膨らませた。
すると不意に震えたスマホ。
通知に表示される"宮近海斗"の文字。
美咲「お！？噂をすれば…というやつですか？笑」
『もー、うるさい！笑』
隣でにやにやする美咲をあしらいながら、メッセージを開いた。
"今日の事覚えてる？"
"ちゃんと覚えてるよ"
"良かった笑"
"じゃあ予定通り俺の部屋で映画ね"
テンポ良く連なる会話に楽しみな気持ちが膨らむ。
オフィスに戻れば会うのにわざわざメッセージを送ってくるのはやっぱり周りを気にして…なのかな。
美咲「……何かこっちまで緊張してきた…！」
『何で美咲が緊張するの！笑
……そんな事言われたら私まで緊張が移っちゃうでしょ…！』
さっきまで何ともなかったのに……
この気持ちを自覚してから、初めての二人での約束。
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れおな(プロフ) - 宮近くん大好きさん» 数ある作品の中からこの作品に出会って頂きありがとうございます！リクエストもありがとうございます！連載中の作品もある為少しお時間を頂く様になるのですが、リクエストにお応えしたいので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (3月7日 3時) (
レス) id: 23908185a8 (このIDを非表示/違反報告)
宮近くん大好き - 初めまして。宮近くんの小説を捜してたら辿り着きました。番外編のリクエストです。妊娠疑惑のお話と妊娠&出産のお話をお願いします (3月5日 19時) (レス) @page36 id: a964eda7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおな | 作成日時：2021年1月24日 11時
