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《61》 ページ13

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え!?、なんて言葉と共に絵に描いた様な驚いた表情を浮かべれば、"驚き過ぎです!"って少し頬を膨らませる元太くん。




松田「やっぱりA先輩鈍感ちゃんですね〜笑」


今度は目の前でケラケラと笑う。




いや、だって…、そんな事……


というか、普段"あ、この人自分の事好きなんだ"なんて考える訳が無い。




確かによく近くに居たり、何かと話掛けてきたりはしていたけど

誰にでも分け隔てなく接する元太くんだから、余計にそんな事を考える事は無かった。




松田「─ い、── んぱい!

もう!A先輩ってば!」


元太くんの名前を呼ぶ声で我に返り、気付けば"おーい"って目の前で右手を左右に振っていた。



『へ、あ……ごめん、』


松田「ちゃんと聞いててくださいよー」


ちょうど運ばれてきたアイスコーヒーを一口飲み、元太くんはそのまま言葉を続けた。




松田「今日言うつもりはなかったんですけど
何か、言わないと多分後悔するなーって…

半年くらい前の先輩を知ってるから、今の先輩が楽しく過ごしてるのは今日一緒に居て分かりました。
だから、そこに俺が居ないのがちょっと悔しくて…」


少し俯きながら発せられる言葉。

目の前でグラスの中身をストローでクルッと回せば、沈黙の中カランッと氷がぶつかる音が鳴る。




『…ありがとう、元太くんの言葉、凄く嬉しい』


本当に、これは心からの言葉。


だけど、そんな時にも浮かぶ顔。



私、……多分海斗くんの事が、うん。





『元太くんごめん、私…』


そこまで言うと、遮るように元太くんが言葉を被せた。



松田「多分ですけど、A先輩この前一緒に居た人の事考えてますよね?」


『え!?な、なんで?』


松田「俺にはわかりますよ〜!名探偵なんで!笑」


そう言いながら眼鏡をクイッと上げ、着けてもいない蝶ネクタイを口元に当てる仕草を見せた。




『ふふ、私犯人とかじゃないんだけど?笑』


松田「え、あ、じゃあ……俺はエスパーです!」


ハンドパワー、なんて両手を前に持ってくるものだから、堪え切れずに笑ってしまった。



『それちょっと違くない?笑』


松田「へへ、やっぱりA先輩は笑った顔が一番似合いますね!

……ちょっとは俺にもドキドキしました?」


『うん、だいぶ笑』


松田「じゃあもう満足です!笑
…また一緒にお出掛けしましょうね!」


『うん、しようね!』






自分の気持ちに気付き始めた大切な1日が終わる。






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れおな(プロフ) - 宮近くん大好きさん» 数ある作品の中からこの作品に出会って頂きありがとうございます!リクエストもありがとうございます!連載中の作品もある為少しお時間を頂く様になるのですが、リクエストにお応えしたいので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (3月7日 3時) (レス) id: 23908185a8 (このIDを非表示/違反報告)
宮近くん大好き - 初めまして。宮近くんの小説を捜してたら辿り着きました。番外編のリクエストです。妊娠疑惑のお話と妊娠&出産のお話をお願いします (3月5日 19時) (レス) @page36 id: a964eda7da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れおな | 作成日時:2021年1月24日 11時

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