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《51》 ページ2

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時刻は午前5時半を回ったところ。


テレビには朝のニュース番組が流れていて。




『朝からビールって変な感じ笑』

近い距離に少し煩くなった鼓動を隠す様に言葉を発する。


宮近「休日の特権って感じしない?笑
……てか、先に髪乾かさないとね」


『あ、そうだった…、貸してもらっていい?』


宮近「ん、ちょっと待ってて」


海斗くんは部屋を出て、すぐにドライヤーを片手に戻って来た。



受け取ろうとするとひょいっと避けられて、"そのまま座ってて"そう言いながら海斗くんは私の後ろのソファに座った。


宮近「俺が乾かしてあげる」


『え、いいよ!自分でやるから』


宮近「だめ、俺がする」


後ろに向けていた顔は半ば無理矢理前に向かされて
すぐにテレビの音もかき消す程の音が部屋に響いた。


ドライヤーの温風と共に、ふわふわと頭を撫でられる様な感覚が擽ったい。




宮近「熱くない?」


耳元で囁くような声に一瞬心臓が飛び跳ねた。


『だ、大丈夫!』


宮近「なら良かった」




再びふわふわと撫でられる様な感覚。

これはちょっと……いや、だいぶ恥ずかしい。





数分後音は止み、再び海斗くんは隣に座った。


宮近「はい、いいよ」


『ありがと…』


宮近「…ふはっ、A顔真っ赤笑
なに、照れてんの?笑」


大きな口を開けて笑う姿に少しムッとしながら、"うるさい!"なんて言いながら顔を背けた。


宮近「何で怒ってんの、Aこっち向いてよ」


腕を引っ張られたら身体ごとくるっと回って海斗くんの方に向く。


宮近「嫌だった?」


その問い掛けに首を横に振る。


不思議と全然嫌ではなくて、寧ろ心地良くて。



『ただ恥ずかしかっただけ、』


宮近「もー、何だよ。焦るじゃん笑」


そう言ってくしゃくしゃと頭を撫でられる。


そのせいで髪はボサボサ。



手ぐしで髪を整えていると、横からの視線。


『……なに?』


宮近「Aって目悪かったの?」


大きな目にじーっと見つめられながらの問い掛け。



『そんな事ないけど…』


宮近「じゃあ何で眼鏡?」


『あー……まぁこれは伊達眼鏡だから、』


すっぴんを隠す為……って言葉は伏せた。



宮近「ふーん……似合うね」


『あ、ありがとう…』



真っ直ぐに褒められると嬉しい半分、恥ずかしさ半分。





宮近「また顔赤くなってるし笑」


今度は優しく頭を撫でられた。





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れおな(プロフ) - 宮近くん大好きさん» 数ある作品の中からこの作品に出会って頂きありがとうございます!リクエストもありがとうございます!連載中の作品もある為少しお時間を頂く様になるのですが、リクエストにお応えしたいので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (3月7日 3時) (レス) id: 23908185a8 (このIDを非表示/違反報告)
宮近くん大好き - 初めまして。宮近くんの小説を捜してたら辿り着きました。番外編のリクエストです。妊娠疑惑のお話と妊娠&出産のお話をお願いします (3月5日 19時) (レス) @page36 id: a964eda7da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れおな | 作成日時:2021年1月24日 11時

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