《20》 ページ21
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"もうすぐ着くよ"というメッセージが届き、
鞄を下げて玄関へ向かった。
手前にある姿見で最終チェック。
結局長時間悩んだ末、
パステルカラーの緑色のパーカーに白のチュールスカートで安定した。
歩くのを想定して、靴はスニーカー。
へん、じゃない……よね？
エレベーターを降りると、入口でこちらに向かって笑顔で手を振るうみくん。
『わざわざ迎えに来てくれてありがとう』
中村「ううん、全然…」
駅に向かって少し歩くと横から感じた視線。
『……どうかした？』
やっぱり変だったかな。
そんな不安を抱えながらうみくんを見る。
中村「いや、Aちゃん可愛いなーって
その服装もめっちゃ似合ってる、」
そう言いながら少し照れた仕草を見せた。
春の陽気が暖かくて、
顔が熱く感じたのは多分そのせい。
.
うみくんの好きなショップとか、色々と沢山歩いて見て回ってたらいつの間にか時刻は18時過ぎ。
『…あ、ここ入っていい？』
中村「うん、行こ」
目に止まったのは雑貨や家具が置いてあるお店。
とても雰囲気が良くて。
思った通りの可愛いお店。
中村「何か良いのあった？」
立ち止まっていた私にうみくんが問う。
『…これいいな、って思って…』
私が指差す先には、月と星をモチーフにした吊り下げるタイプの照明。
中村「お、可愛いね！Aちゃんの部屋に合いそう！」
Aちゃんの部屋知らないけど、とうみくんは笑った。
財布にも優しいし、買っちゃおうかな。
中村「ごめんね」
『ん？なにが？』
突然のうみくんの謝罪の言葉の意味がよくわからない。
中村「いや、俺が車とか持ってたら良かったんだけど…」
先程買った照明は後日宅配で送ってもらう事にして、伝票に記入している私の横でうみくんは申し訳なさそうにする。
『全然！うみくん何も悪くないよ？』
中村「…よし、じゃあせめてご飯はご馳走させてね！」
『ふふっ、うん！ありがとう』
私の方がうみくんにお礼ばっか言ってるのにね。
_
── 作者より ──
皆さま、沢山のお気に入り、評価ありがとうございます！
この作品は長編として執筆してるので、
細かく、話がなかなか進まなくて申し訳ありません…
これからも皆さまに読んでいただける作品になるように頑張りますので、引き続きよろしくお願い致します！
れおな
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作者名：れおな | 作成日時：2020年12月10日 6時
