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"近くに三人で居るって連絡あったから先行こ！"
そう言って連れてこられたのはお店を出てすぐ近くにあるカラオケ店。
店員さんに指定された番号の部屋に着き、扉を開けると新曲の宣伝の映像が流れる音が部屋に響いた。
少しすると鳴った美咲のスマホ。
美咲「…あ、うん。着いた？
じゃあ一応フロント寄って16号室で！」
微かに松倉くんの了承の言葉が電話口で聞こえた。
美咲「三人も着いたって」
『何でこんな事になってるの…』
動揺の余り思った事をそのまま発してしまった。
さっきまで相談対象だった本人達とこれから同時に会うのは平静を装うのが精一杯で。
─── ｶﾞﾁｬ。
部屋に入ってくる笑顔の松倉くんと、海斗くんとうみくんは同じような驚いた表情を見せた。
中村「え？何でAちゃん居るの！？
おい松倉、美咲だけじゃなかったのかよ！」
松倉「あれ、二人と合流って言ってなかったっけ？」
"聞いてねぇよ"そう言いながら、うみくんは美咲の隣に座っていた松倉くんの頭を軽く叩きながら入ってきた。
宮近「まぁまぁ海人それくらいにしとけって
松倉が抜けてんのはいつもの事だろ笑」
中村「確かに…Aちゃんに免じて許してあげよう
……Aちゃん久しぶりだねぇ〜」
『うみくん久しぶり！』
軽く挨拶を交わしながら、隣に座ったうみくん。
中村「Aちゃんの隣もーらいっ」
左隣でニコニコしながらこちらを向いているうみくんとは僅か10センチ程の近さ。
少し動けば手が触れそうな距離で。
宮近「……じゃあ俺はここ、」
うみくんばかりに気を取られていると、
私の右側壁際30センチ程の場所に入ってきた海斗くん。
『海斗くん、そこ狭くない…？』
宮近「ん、…全然」
二人に挟まれている状態であまり身動きが取れなくて。
うみくんの背中越しに此方をニヤニヤ眺めている美咲の姿が目に入った。
絶対面白がってる……！
中村「じゃあ、一番手は松倉な」
松倉「おい、何でだよ！」
中村「ほら、やっぱり松倉の歌声を聴かせてあげたいじゃん」
松倉「しょ、しょうがねーなー」
うみくんは松倉くんと肩を組みながら一緒に曲を選んでた。
『松倉くんって歌上手いの？』
隣でスマホを弄ってた海斗くんに問う。
宮近「あぁ、うん。上手いよ。俺は好き」
『そうなんだ、……楽しみ！』
イントロが流れ始めた。
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作者名：れおな | 作成日時：2020年12月10日 6時
