もう一度、ふたりで pt.４

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数原龍友 side.



カウンターキッチンのカウンターから
手際良く料理をするAを見てると、
時々僕の方をチラチラ気にしてたA。



上の棚にしまったザルやボールに
手が届かないAの後ろにまわって
代わりに取ってあげた時なんて、
僕の下で顔を赤くしたりするから
もう可愛すぎてたまらんくて
ちょっかいかけそうになったり…(笑)


昔、料理してる時に邪魔すると
ムッとしてたこと思い出して
ギリギリで我慢したけど。(笑)



Aが作ってくれた料理は、
ヘルシーなのにガッツリ食えて
ほんま僕の身体のこと考えてくれてんねやなって

幸せな気持ちで胸がいっぱいになった。



このクオリティをあの短時間で仕上げるなんて
ほんまええ嫁になるわ。



もちろん、僕の嫁。




Aが作ってくれた夕飯は
あっという間になくなって
２人で洗い物をした。



龍 「呑む？

先、風呂入ってくるか？」


もう今日は帰らせる気ないしな。



また顔を真っ赤にして困ってるAの
返事も聞かずに風呂を溜めに行って、
僕の部屋着と、新品の歯ブラシを出して
Aのいるリビングに戻ると、

まだ顔を赤くしてるAが
ソファに小さくなって座ってる。



龍 「とりあえず、仕事とか

外出歩いたり走ったり

汗かいたんちゃう？

ゆっくりしておいでや。

服も歯ブラシも出したから。な？」



言い聞かせる僕に、小さく頷いて
やっと立ち上がったAの手を引いて
シャワールームに連れて行った。



龍 「ゆっくりつかってきーや？」


A 『ん。』


シャワールームのドアを閉めて
リビングに戻り、

さっきまでAが座ってたソファに座り
TVをつけると、丁度恋愛ドラマが放送されてる。



やばい。


今更、意識してきた。



いや、でも僕は紳士にいくで。


やっと気持ちがまた通じたのに
すぐに手出して嫌われるなんて
絶対あかん。



なんもなくてええねん。


ゆっくり２人でいれればええ。



しっかりしろ、僕の理性！！



イチャイチャしてる恋愛ドラマから
お笑い番組にチャンネルを変えて
変なことを考えへんように意識してると


A 『りゅーと。

お風呂ありがとう。』



と、後ろから声をかけられた。



龍 「おん。

服、大丈夫やったか？



…って！！


何してんねん！！」




返事をしながら振り向くと、
用意したはずのズボンを履かずに
Vネック１枚で立ってるA。



お前コノヤロウ。



僕の精神統一の時間を返してくれ…

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