もう一度、ふたりで pt.４

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数原龍友 side.


カフェを出た後、海青と壱馬は仕事に行って
暇になった僕はブラブラ街を歩いてた。


何かしてないと、亜○くんとAのことが
気になって、メンタル崩壊しそうやねん…


ウィンドウショッピングをしていても、
自分の欲しい物は何もピンと来なくて

Aに似合いそうだな、なんて
アクセサリーや女服ばかり目に入る。


重症やな…



もしも２人がうまくいったら

ちゃんと祝福してあげれるんやろか。


２人が並んで歩く姿を想像すると
美男美女でめっちゃお似合いで

やっぱりAの隣にいるべきは
僕じゃないんじゃないかと
自信がなくなるばかり。



とてもじゃないけど…


おめでとう、は、言うてあげれんかもな。



気にしてないフリしてカフェを出たけど
頭の中は２人のことでいっぱいやし

考えないようにしようとしたって

どうしても頭から離れてくれへん。


再会してから今日まで、
隙あれば連絡をして気持ちを
伝えてきたつもりやけど

Aから返ってくる言葉は

『ありがとう』ばかり。


『会いたい』と答えてくれたのは
あの電話の１度だけ。


正しくは『会いたいかも』やったけど
嬉しすぎて飛び上がるかと思ったわ。


どう言うつもりで
言うてくれたんかもわからへん。


僕と同じ気持ちならええのに。



あかん、なんか泣きそうや。



Aのことになると
女々しくてあかんなぁ。





何度目かもわからへんほど吐き出したため息。




頭の中、空っぽに出来ること…



またトレーニングでも行こうかな。







方向転換しようとしたその時、

ポケットの中の携帯が急に鳴り出した。







着信画面に表示された名前を見る。





龍 「…え。




…A？」




付き合った報告なら聞きたくない。



出るか出ないか悩んでまう。




そうこうしてる内に切れてしまって、


すぐにまた着信。


出ないわけにはいかへんよな。




心を決めて通話ボタンを押した。




龍 「…も、もしもし。」



あかん、声が震える。



電話の向こうから風の音と息切れが聞こえる。





龍 「もしもし？A？」

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