74回裏 ページ50
練習試合の結果を得てのミーティング後、スタッフルームを後にした私は一軍投手陣の試合内容を聞く為に一也を探していた
「あ、成宮先輩…」
「ん？降谷、どうした？」
先程まで走っていたのか少し汗の滲む顔でこちらまで来た降谷に首を傾げるとズイッと右手を見せられた
そういやこいつ今日爪やったって言ってたな
「あの、爪のケアってどうやるんですか？」
「え、何お前、やった事ないの？」
「はい」
「中学でも野球やってたなら教えられてると思ってたけど…」
「自分、試合でも投げさせて貰えなかったので」
「あー、まぁその豪速球受けられる奴なんかそうそう居ないか…分かった教えるからこっち来な」
全く、中学の野球部はどうなってるんだ
成長期でまだ脆い中高生の身体はデリケートなんだからしっかりケアしないといけないのに
沢村しかり降谷しかり、こんな原石達を雑に転がしていた事実に少し腹が立つ
「入って」
「え、ここって先輩の」
「そ、私専用の部室、資料積んであるけど気にしないで座って」
女王部屋に一年が入るのは初だ
私がいつも座る席の向かい側に置いてある椅子に座らせ、爪ヤスリとマニキュアを用意する
「爪切りで長さを切ってからヤスリでちゃんと整えて、爪切りだけじゃ尖ったとことか出てきて危ないから」
「はい」
「ちゃんと整えられたら次にマニキュア、今日は私の使うけど明日マネージャーに降谷の買ってきて貰おう、消耗品だから無くなりそうになったらすぐに言うんだよ」
「先輩、器用ですね」
「何年もやってるからね、あとキャッチャーだし」
「キャッチャーは皆器用なんですか？」
純真な目でそう問われると些か言い淀んでしまう
確かにキャッチャー全員が器用かと言われればどうだろうか
「比較的多いんじゃない？色んな意味で器用な人」
「なるほど、じゃあ御幸先輩も？」
「一也も器用だね、慣れだろうけどマニキュア塗るの上手いしある程度のことは何でもこなせるし」
「そうなんですね」
「なに、キャッチャー以外の一也にも興味が湧いた？」
怪我したところ以外を慣れた手つきで塗りながらニヤリと降谷を見てやると彼は何故か塗られている手元ではなく私の顔をジッと見ていた
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とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます！ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます！！でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です！自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします！ (2022年10月13日 18時) (
レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります！無理しない程度に更新頑張って下さい！楽しみに続きまってます！ (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とらお | 作成日時：2022年9月25日 14時
