68回表 ページ37
「お前、沢村とクリス先輩どう思うよ」
「ん?あんだって?」
一軍の練習に参加する降谷の様子を見ているとボロが出るわ出るわ
守備なんか目も当てられない
エラーはするわカバーは遅いわ、一つに集中すれば他がおざなりになる
こりゃ関東大会の登板大丈夫かな…と心中不安になっているといつの間にか私の隣に立っていた一也にそう声をかけられた
「だーから、沢村とクリス先輩だよ、あの二人上手くいくと思うか?」
「んーどーだろうね、あれ以来優くんが指導に入った投手はすぐ根を上げてたけど…根性論の話をすると沢村はそういうのはクリアしそう」
「…ほんとお前沢村の事推しすぎだろ、なんの根拠があって?」
「根拠って言うか期待の方が大きい、本音を言うと優くんに一歩進んで貰えるなら相手は誰だっていい…んだけど、沢村がそうなってくれればなっていう私の勝手な願い」
そう、あの怪我以降優くんから目の輝きが失われたまま
そんな彼と組んだ投手はその厳しさから直ぐ逃げ出した
でも優くんのその厳しさは自身の経験を得て考案されたウエイトメニューなのだ
ちらりとブルペンの方を見るとミットを構える優くんの姿が視界に入り「ま、優くんなら上手くやるよ」と一也に笑いかける
ドパァン!
一也のキャッチャーミットがいい音を鳴らす
「うーん、いいね、やっぱり球威が凄い、打席で見ると唸りを上げて迫ってきてる感じなんだよね」
「だよな、これでもっと投げ分け出来れば」
「まあ最初の内はそこらの打者ならわけも分からずビックリして思わずバット振っちゃうよ、でも研究され尽くしちゃう前にコントロールは身に付けて貰わないとね」
練習後、投げたいと駄々をこねた降谷に付き合い私と一也は室内練習場へと来ていた
打席から降谷の投球を見ていたがやはり逸材、調子が良ければ勢いだけで三振取れそうだ
「おい…今日はもうこの辺にしとけ、お前投げすぎだ」
「そうそう、そんなに飛ばしてちゃ夏までもたないよー」
「…もう少しだけ投げさせて下さい、お願いします」
「あと10球だけだぞ」
「じゃあ私外から見てるね」
そう言って打席ポジションから外れて俯瞰して見れる距離に移動する
すると出入口の方から視線を感じそちらを見ると沢村と春乃が降谷の投球を見ていた
「こりゃいい刺激になるかな」
沢村のあの性格だ、これに触発されて上手いこと転べば良いが焦ってムキになって優くんと拗れると厄介だ
特に今の優くん相手には、ね
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とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます!ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます!!でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です!自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります!無理しない程度に更新頑張って下さい!楽しみに続きまってます! (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とらお | 作成日時:2022年9月25日 14時