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65回裏 ページ32

「人のミス大声で叫びやがって、顔に似合わずいい性格してんね、お兄さん譲り?」

「えっ、あ、す、すみません…咄嗟に出ちゃって」

「ふふ、いいよ、可愛い後輩だしね、ちょっとくらいサービスしとかないと」



でももうあんなミスごめんだね
一也が見てる前でそう何度も無様な姿見せてたまるか
木製バットを当たり前の様に構えるその姿を数秒見てから正面を向く



「(この子は見てくるし振ってくるよ、気合い入れないと持ってかれるからね)」

「(わかってる)」


他の1年とは何かが違うのを感じ取ったのか、ノリの表情が引き締まる
ランナーは無視していい、ここを打ち取らないとワンチャンあれは帰って来る

すると打席から一塁の沢村に対してなにかサインを送る春市くんに少しばかり驚く


「(この子達、いつの間にサインを?…いやこれは)」

「え!?何それ!?何のサイン!?俺聞いてねーぞ!」

「わ〜台無し〜」

「ぐ、ふふ、残念だったね」


確かに、こういう小細工は成功すれば効果覿面だ
特に少し気が弱めな投手には、ね
けどそれを沢村がぶち壊した事により春市くんが送ったサインはブラフだという事が分かってしまった


「あのバカにはちゃんと言葉にしないと分かんないよ」

「っ、そうみたいですね」


私の言葉をキッカケに春市くんは左手を少し上げて少し顔を赤くして声を出す


「オレが絶対ホームまで返す!二人で1点取ろう!」



うーん、生意気
周りはその発言に様々な反応を見せるも私はノリを見て構える






「お前が一年相手に一点取られるなんて、らしくねーじゃん」

「んー?まぁサービスだよ」

「途中後ろに逸らしてたしな」

「…」

「うわっ!そんな顔すんなよ!ごめりんこ!」


あの後沢村と春市くんに一点はやったものの結局9回までやった対抗戦は1-29で幕を下ろした


「でもあのホームインの仕方はヒヤヒヤしたね、沢村じゃなきゃどこか痛めててもおかしくなかったし」

「あー、確かに、ああいう場面はこれからも出てくるかもしれねぇからな」

「ま、野球覚えたてみたいにはしゃいでたから要指導だね」

「まじでお前の沢村に対する期待値たけーな」



そういう一也も、私と同じこと考えてる癖に

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とらお(プロフ) - ジョゼフィーヌさん» この度はコメントありがとうございます!ダイヤ、残り2話…衝撃でした…。でもまだactIIIを信じてます!!でもそのおかげで出会ってくれたのは感謝しかないですね、凄く褒めていただけて光栄です!自己満作品ではありますが、これからもよろしくお願いします! (2022年10月13日 18時) (レス) id: 9196c41cf9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョゼフィーヌ(プロフ) - ダイヤのA最終回まで残り2話と聞いて何か面白い夢小説ないかなって思って探してたら、この作品に出会えて、凄く読み応えがあるし、続きも気になります!無理しない程度に更新頑張って下さい!楽しみに続きまってます! (2022年10月12日 16時) (レス) @page27 id: 8e4a678c0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とらお | 作成日時:2022年9月25日 14時

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