45回表 ページ41
「女子日本代表！？」
「倉持、声が大きいよ！」
テスト最終日、無事全教科を受け終え一息ついている所に倉持が訪れた
久々の部活解禁日で練習内容について聞きに来たようだが、今日はともかく明日は私いないよ、と言うと倉持も一也も首を傾げた
そういや言ってなかったや
「まー、そういう事だから私明日は居ないよ」
「……聞いてねぇ」
「テスト期間中だったからね、今言った」
「ヒャハハ！やったじゃねぇかおめェ、これでいい結果残せば来年も呼んでもらえんだろ！」
「多分ね」
「へぇー、A凄いなぁ、その練習って見学出来んの？」
「記者や招集された学校の関係者は見に来るみたいだけど、うちからは太田部長が後から来るって」
「太田先生に言うてウチ着いてこかな」
「あ、北條ずりー！」
高島先生は見学者がいるらしく着いて来れない事を悔しそうに語っていたのは新しい記憶だ
そんな会話の中一人、一也は未だにブスッとした顔をしていた
「なーに拗ねてんの？」
「…聞いてない」
「うん、だから今話したもん」
「先に言っとけよ…」
「Aちゃんのことが大好きな御幸くんは一番に報告して貰えへんかった事に拗ねてんねんなぁ〜！」
「ガキかよ」
「うるせぇ」
雅と倉持にいじられ、ふいっと顔を逸らした一也を見て顔がニヤける
ホントこいつのこういうところが可愛いんだよなぁ
「ごめんってば、ほら機嫌直して〜」
「…自主練付き合えよ」
「今日早く帰るからいつもより短いけど」
「いいよ」
「いいんだ」
こんなんで機嫌が治るだなんてなんて安い奴なんだ、とか思いながらニヤニヤは止まらない
最近本当に一也が可愛く思えて仕方がないのだ
「(一也が野球馬鹿でよかった〜、彼女作るタイプだったら三塁ランナーが走ってきた時くらいの眼光でビビらせる自信ある、彼女を)」
「合宿本番はいつなんだよ」
「新学期前日までやって、戻ってくるのは初日の午後練くらいかな」
「朝練は来れねぇのか」
「あ、私がいないからってサボっても筒抜けだからね」
「サボらねーよ！」
何かあったら直ぐに皆に報告してもらおう
そう心に決めて今後の予定を立てるのであった
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作者名：とらお | 作成日時：2022年9月14日 23時
