沈黙 (ページ7)

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silent...７ページ7

照史side

妻じゃない、流星でもない、

女を久しぶりに抱いた。

土曜日、今日は休み。

ホテルのベッドで寝ていた体を起こし、支度をして部屋を出た。

スマホを見ればあいつからの通知。

それを無視してホテルを出る。

今頃、流星は彼氏に暴力を振るわれているのだろうか、

朝、同じ場所にいられたら...。

そう思っても彼はいないわけで...。

｢まもなく４番線に電車が参ります。｣

電車に乗り込み、一番端に座った。

｢濱ちゃんおつかれー。｣

｢のんすけ、おつかれ。｣

｢なあ、聞いてやあいつ浮気してん。｣

｢そんなわけないやろー、ともはせえひんで？｣

｢いや、明らかにキスマついてたもん｣

｢え、______が？｣

隣に座る２人組を盗み聞きしててんけど、名前がうまく聞こえへんかった。

｢なんかなー、まあ俺から抜け出せんよあいつは｣

｢もう、暴力やめてあげてや｣

｢えー、｣

｢半分DVやで？｣

そんなやりとりを

流星の彼氏みたいなやついっぱいおるんやな...

こうやって結びつけてしまう俺に

彼を忘れることはできるのだろう。