沈黙 (ページ11)

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照史side

今日は酒が飲みたい気分で、流星と会ったバーへ足を進めた。

会えるかもしれないなんて淡い期待を抱いて...

鳴り止まないバイブをうっとおしく感じ

ケータイの電源を落とす。

１秒でも早く会いたくて、

会えるかも分かんないのに会えると信じて、

足を早める。

あの日のことを忘れたくなくて...

時の流れにさらされてなかったことにしたくなくて...

あの笑顔が、温もりが、恋しくて...

照｢はぁはぁ、。｣

歩くペースは徐々に早まり、走るようになる。

バーの看板が目に入る。

いると信じて、信じて、

照｢ふぅ。｣

呼吸を整えた。

ｶﾗﾝｺﾛﾝ

慣れ親しい音がして

そのまま中へと進めば

｢いらっしゃい｣

バーテンダーと

流｢...................｣

片手にカクテルを持つ、あの日と同じ君。

思わぬ偶然を

運命と感じて

照｢流星っ.....｣

後ろから抱きしめた。

流｢あ...きと...くん...？｣

照｢ゴメッ...会いたかったっ...｣

そしたら振り向いた君が唇を重ねてきた。

すぐそばでシェイカーを振る音がした。