傷跡

scars...１５ ページ15

神山ともひろside




いくらインターホンを鳴らしても扉は開かず




郵便受けにある合鍵を取りに行った。




部屋に入ると足を進めた。




神｢崇裕...と大毅やん。｣




二人の男が血を流して死んでいる。




とりあえず叫び声をあげるが至って冷静やった。




神｢はぁ、｣




自分が手を伸ばして触れたのは...




大毅やった。




神｢堕ちた...、か｣




俺が堕とそうとしてたのに、なんてベッドを蹴る。




神｢つまんな。｣




ポケットからとりあえずスマホを出して




神｢あっ、、、あのっ！！！人がっ、...死んでてっっっ、...｣




慌てた演技をしておいた。




神｢俺、大毅くんめっちゃタイプやったんやけど。｣




返事などなく、代わりにLINEが鳴る。




自分の彼氏を見ながらトークを開いた。




"今日からもう連絡取らんくてもええ？"


"え？"


"今日でセ フレ終わりや。"


"なんで？"


"本命と付き合うことになった。"


"本命って誰？のんちゃん、"


"人事課の人。"




彼のトークを閉じ、消した。




そのまま電話帳を開ける。




神｢もしもしー、あー、うん。...そう、今から。.......あ、分かった。｣




口の中がしょっぱくて仕方なくて




目元を擦る。









大毅くんに目をつけてた。




大毅くんが今一番興味の対象で




一番恋焦がれてる人で




どストライク、、、









な、はずやった。









End

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