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□ 君と出会った水曜日 □ ページ7

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□□ リーマンyb x hk □□




「今夜来る女性陣、レベル高いらしいよ」


昼休み、同期のやつに参加を頼み込まれた食事会

いわゆる合コンってやつだ、 ってか今日はまだ水曜日だぞ

週末じゃあるまいし、おれ今日は家でゆっくり過ごしたかったなぁ

どうせ急に来れなくなった誰かの代わりだろうしおれじゃなくてもいいような…

でも、あいつには借りがあるんだよな

気は進まないけれどここはキッチリ借りを返すべきかな


「へぇ、楽しみだな」

おれはやつのテンションに合わせるようにOKした

だけどあいつわかってないな…、おれ、女の子には全然興味ないのに…

そんなことを考えつつおれは午後の業務を通常運転でこなしていった


** **


集合時間に合わせて店に入るとそこは開放的な雰囲気のダイニングバー

「ヒカル、こっちこっち」と同期に呼ばれて適当に空いてる席に座った

午後7時、食事どきの店内は賑やかで美味そうな匂いが充満している

おれは好きなもの食べて時間になったらさっさと一次会で帰るつもりでいた


5対5の総勢10人の男女が大きなテーブルを囲んで酒と食事を愉しんでいる

一見楽しそうに見えるけどそれは表面上であってホントは違うんだよな

ここは闘いの場であり、自己アピールの場であり、駆け引きの場だ

まぁみんないろいろ大変だ



「ヒカルさんの手っておっきくてカッコいいですね」

隣りに座った女の子は手の大きさをくらべたがり手のひらを合わせようとする

おれはラムチョップにかぶりついてる最中だったんでやんわり断っても

「平気平気」とグイグイ来るーーー 苦手なタイプだ

向かいに座った女の子は大きな目をパチパチさせながら「好きなタイプは?」とか

「週末はなにしてるの?」とかしきりに質問してくる

無難に答えて乗り切ったけれど微妙に疲れた


開始から2時間が経過したーー そろそろお開きの頃合いだ

その気があるやつだけ次のラウンドに進めばいい


はじめから部外者のように冷めてるおれは今夜のメンバーをほとんど把握していなかった

けど、お開き間際になって何人か挟んだ同じ並びにすごくカッコいい人がいるのに気がついた

ちょうどおれの席からは死角になっていたんだな

意識してそのへんの会話を拾うと「ヤブ」と呼ばれているのだけわかった


だけどまぁ、あのひとも女の子との出会いを求めて参加してるだろうだから…、

やっぱりおれには関係ないよね



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……→←……



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作者名:べす | 作成日時:2022年7月12日 20時

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