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気がつけば…､俺はひかるにkissをしていた
ひかるの両肩を掴んで正面からブチュっと唇を奪っていた
つかまえるつもりがいきなりkissするなんて…、何やってんだ､俺
制御不能すぎる自分の行動に喉の奥がヒュッと鳴る
俺の頭んなかは唇に残ってる柔らかな感触より
“やっちまった、どうしよう“ のほうでいっぱいだ
だって俺はひかるから勝手にkissを奪ったんだ
きっとひかるは怒ってる
大胆なことしでかした割に俺はまともにひかると目を合わせらんない
するとひかるの手が動いた
きっとパンチが飛んでくるーーそう覚悟していたら
ひかるは俺の唇からそっと何かをはがした
「ほら､これ見て…、僕たちのkissに挟まれちゃったんだね」
ひかるが手を高くかざしながら言った
指の先にあるのは透けそうに薄い桜の花びら
突然、頭んなかでバァンと音がした
ひかるのことが気になって仕方ないーーそんな気持ちを押し込んでいた入れ物が
いきなり破裂して中身がぜんぶ飛び散った
すげ〜数の感情の粒が体じゅうを行ったり来たりしている
なのに俺はひとつもつかまえられない、ひかるに気持ちを伝えられない
代わりに口をパクパク動かしている俺はいま絶対､マヌケ顔だ
ひかるの口から飛び出した“僕たちのkiss“ってワードが強すぎて
俺ちょっとくらくらしている
そんな俺のバタバタなんて知らないひかるは
かざした花びらを手のひらのくぼみにそっとのせると反対の手でふんわり蓋をした
まるで蛍でも入ってるみたいに手のひらをまぁるくして大事そうに蓋をしたんだ
「僕たちのkissは……、さくら色だね…」
ーバキュン
ダメだ…、俺、今キュン死した
もう…言ってることもやってることも全部がひかるっぽくて可愛くて
俺はひかるを誰にも渡したくないってはっきり思った
「…あのさ…ひかる…、」
俺はもう一度ひかるの肩をつかまえた
「俺、おまえのこと好きみたい…」
俺はまたひかるにkissをしたくなった
＊＊Fin - 『kissと桜と恋蛍』 22-07-22 ＊＊
初めましての方もいつも来てくれる方もこんばんは♡
ひさびさなので緊張しながら書きましたが
こうして読んでくれる方がいて下さり有難いです。
楽しみながら書きたいものを書いていきます。
また遊びに来て下さい^^: ＊＊べす＊＊
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作者名：べす | 作成日時：2022年7月12日 20時
