あれ ページ10
.
服買って、昼食べよってなったとき。
「あれ?A?」
「え?あ!!片寄くん?」
「そうそう!めっちゃ久しぶりじゃん!!」
高校のときの同級生の片寄くん。
なつかしいな。
「誰?」
「あ、俺Aの高校の同級生の片寄涼太です」
「そっすか。俺佐野玲於です」
「大学から同じで、今同じとこで働いてんだよね」
「へー。彼氏?かっこいいね」
「あ、違う。笑 友達。笑」
髪染めてて、高校のときとはだいぶイメージが違う。
相変わらずスタイルよくてイケメンだなぁ。
「佐野玲於くん、Aちゃんと元気にしてた?」
「はい、まぁ」
「そっか。よかった。亜嵐と別れたばっかの時はコイツ空っぽで心配だったんだよね」
「亜嵐って言うんすか?コイツの元彼」
「あ、聞いてる?」
「写真見ました。彫刻みたいな人」
「うん。笑 彫刻みたいな人。笑」
確かに空っぽだったかも。
何言われても頭に入んなくて、ぼーっとしてた。
だいぶ治ったけど、亜嵐のこと考えると今でもぼんやりしちゃう。
「確かに昔は空っぽだったかも。話しかけても反応5秒後とか」
「それは大袈裟」
「いや、俺なんて無視だったよ?笑」
「無視じゃない。聞いてなかったの」
「結果無視じゃん。笑」
違うの。無視じゃない。
ほかの事考える余裕が無かっただけ。
気付いたら亜嵐のことばっか考えてて。
恋する女の子ならよくある現象。
「そう言えば亜嵐帰ってきてるんだもんね。会った?」
「え、帰ってきたの?」
「知らなかったの?」
「私携帯変えたし亜嵐の連絡先知らないし。てか知ってても連絡取らないし」
「俺に電話来た時のアイツマジうけたよ。笑」
「なんて?」
「俺に元気って聞く前にA元気?って。笑 会ってないしわかんないって言ったらあからさまに落ちてんの。笑」
動揺する。
四年かけて、最近やっと思い出にできた気がするんだ。
振り返ることはあっても、戻ろうとは思わなかったし。
亜嵐の名前を聞いただけで、こんなにも揺らいでしまうとは自分でも衝撃的だった。
「じゃあ俺ら行くんで」
私の手を引いて佐野くんが歩き出す。
このとき佐野くんがどんな思いをしてたのか、この時の私は考えもしなかった。
.
411人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すぅっぴ - ココアさん» ありがとうございます!いつか良いものができるように頑張ります!ココアさんもこれからも頑張ってください!応援してます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» いえいえ、頑張ってくださいね。楽しみにしてます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - なるほど!わかりました!ココアさんには二回も質問に丁寧に答えていただき…本当に感謝しています。ありがとうございます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» ログインしたほうがいいですよ!作者ポイントも加算されますし、パスワードなしで編集できるので! (2017年4月1日 16時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - ココアさん» 応援してます!あとちなみになんですが、私はまだ初心者でログインすらしていないのですが作品を書くことになったらやはりログインしたほうがいいのでしょうか? (2017年4月1日 15時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ココア | 作成日時:2017年3月24日 10時