会いてぇ ページ41
亜嵐side
「Aちゃん、無理だって」
「...こっちは会いたくて会いたくてたまんねぇのに」
「佐野玲於くんと一緒にいるんだってさ」
「...誰、そいつ」
「言ったじゃん。Aちゃんとこの前歩いてた友達」
わかってるんだ。
親に別れさせられた時も俺はなんも言えなくて、
逃げるようにアメリカ行って。
そんなもんだったのかよって失望されたのも、
4年も会わない間に信頼を失ったのも。
「....ほんとに俺のこと好きって言ってた?」
「うん。泣きながら今でも好きって」
「じゃあなんで会ってくれないわけ」
佐野玲於がそんなに大事?
てかほんとに友達?
直接会って、おまえはAのなんなんだよって問い詰めてやりたいけど、
無理だ。
お前こそAのなんなの、ってなる。
「....好きなだけじゃだめなのかな」
「....提案すればいいんだよ。Aちゃんと結婚することは楓さんと結婚することより価値がありますって。」
「俺にとってはでしょ。納得してくれねぇよ」
「じゃあ宝生と組まなくても経営を伸ばせる方法を考える」
「不況の日本で?」
全部が全部上手くいかない。
俺はAのことが好きで、
Aは俺のことが好きで。
それでいいじゃん。
俺が楓を拒否した時、あいつ泣いたけど、
性格歪んでんのかな、なんとも思わなかった。
それでもAを迎えに行けないのは、
またAのことを傷つけるのが目に見えてるからで。
Aを泣かせてしまうかも、って思ったらなんにも自分じゃ行動できない。
「亜嵐はどうしたいの?Aちゃんに彼女になってほしい?」
「当たり前」
「結婚は?」
「そりゃできるならしたいよ」
「じゃあ家捨てるしかないんじゃない?」
考えたことがないわけじゃない。
シラハマの名前なんて全部置いて、あいつのとこ行けたらって。
家も地位も名誉も富も、全部捨てて誰にも邪魔されない場所に行けたらって。
でも、そんな勇気俺にはないんだ。
Aのためにならないって自分に言い訳して誤魔化してきて。
それが俺の自信を無くしてる原因でもあるんだけど。
「とにかく....俺A以外とか考えらんねぇ。無理だよ。だってAが好きなんだもん」
「俺はちゃんと決められた人と結婚しますけどね。」
「俺は...」
「はいはい、俺は味方ですよ」
.
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すぅっぴ - ココアさん» ありがとうございます!いつか良いものができるように頑張ります!ココアさんもこれからも頑張ってください!応援してます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» いえいえ、頑張ってくださいね。楽しみにしてます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - なるほど!わかりました!ココアさんには二回も質問に丁寧に答えていただき…本当に感謝しています。ありがとうございます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» ログインしたほうがいいですよ!作者ポイントも加算されますし、パスワードなしで編集できるので! (2017年4月1日 16時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - ココアさん» 応援してます!あとちなみになんですが、私はまだ初心者でログインすらしていないのですが作品を書くことになったらやはりログインしたほうがいいのでしょうか? (2017年4月1日 15時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココア | 作成日時:2017年3月24日 10時