新入社員 ページ1
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支給されたばかりの制服を着て、念入りにメイクを確認する。
あぁ。緊張する....
「A遅せぇよ」
「待って!!あと3分!!」
あわててバックを持って、玄関でバタバタ靴を履く。
うん、ヒールの高さいい感じ。
「おはよー」
「ん。行くぞ」
大学の学部もサークルも同じだった佐野くん。
合わせたわけでもないのに、就職先まで一緒で。
よかったぁ、私人見知りだから。
大学卒業して、どこ引っ越す?ってなったとき、
同じ会社通うんだし近い所にしようよって佐野くんが言って、
一緒に不動産屋さん行ったら、カップルと間違えられて、同じマンションの2つ並んだ部屋、紹介されて。
さすがに....って思ったけど、条件が抜群にいいからそこにして、
お隣さんになった。
「制服さまになってんじゃん」
「そ?佐野くんも似合ってる」
職場までは歩いて40分。
2人で肩を並べて歩いていると、見えてきた私達の勤め先。
「やっぱでけーな.....」
「自信無くなってきた....」
「今さら何言ってんだよ。行くぞ」
佐野くんだって昨日は緊張してたじゃんって言いそうになったけど、
言ったらきっとデコピンされる。
「会議室だとさ。早く行くぞ」
「ちょ、待って....」
佐野くん1歩が大きい。
私が早歩きで歩かないと並んで歩けない。
私たちが就職したのは、都内でも有数の高級ホテル
ホテルゴールドパーク東京。
「んー....あ、部書いてある。えっと....」
「人多すぎて全然見えないよー」
「さすがチビ。待ってろ」
そんなこと言うけど、
佐藤、佐藤って私の名字先に探してくれてるのわかってるよ。
「あぁもう!!佐藤っていっぱいいてまぎらわしい!!!」
「声が大きいよ、佐野くん....」
ちょっとイライラしてる佐野くん。
それでも背伸びして名前を探してくれる。
「佐藤A!!!あった!!!で.....佐野佐野....同じ部署だ!!えーと、宿泊部!!!」
「ほんと???佐野くんと同じ???」
「やったー!まじ俺Aと離れたらやってけなかったわ。笑」
「私も。笑」
ちょっと安心。
指示された会議室に向かう足取りは、
なんだか軽かった。
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すぅっぴ - ココアさん» ありがとうございます!いつか良いものができるように頑張ります!ココアさんもこれからも頑張ってください!応援してます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» いえいえ、頑張ってくださいね。楽しみにしてます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - なるほど!わかりました!ココアさんには二回も質問に丁寧に答えていただき…本当に感謝しています。ありがとうございます! (2017年4月1日 17時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
ココア(プロフ) - すぅっぴさん» ログインしたほうがいいですよ!作者ポイントも加算されますし、パスワードなしで編集できるので! (2017年4月1日 16時) (レス) id: 71838e9f90 (このIDを非表示/違反報告)
すぅっぴ - ココアさん» 応援してます!あとちなみになんですが、私はまだ初心者でログインすらしていないのですが作品を書くことになったらやはりログインしたほうがいいのでしょうか? (2017年4月1日 15時) (レス) id: fd085afb23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ココア | 作成日時:2017年3月24日 10時