今はまだ叶わぬ恋 2【佐野玲於】

くりぼっち ページ15

Aside





玲於くんが優香さんと歩いてたのは、つい、昨日のこと。



すごい前のことに思えてくる。



わたし、すごいリフレッシュできなのかなって。気持ちが切り替えられた気がする。





ベッドの上でインスタ、Twitter、SNSチェック。玲於くんのインスタは100万人超えたみたい。更に遠い存在だなあって、なんだか寂しい。






ピンポーンって無機質に響くインターホンの音。




床暖入れ忘れてたからフローリングが冷たくてびっくりした。



お届け物だった。それも、好きな人からの贈り物。とか世の中そんなロマンチックじゃない。



昨日勢いでポチった。淡いピンク色のニットカーディガン。真由姉にアドバイスされて、玲於くんと会う時に着てこうって言ってた。



最近すごい寒くてニットカーディガン1枚じゃ外に出られないのが現実。結局上にコート着るの。



もうすぐクリスマスなのに、今年もくりぼっちか...真由姉は彼氏と過ごすってね。立派なリア充のお手本。



やけくそで入れたバイト。少なくとも中目黒の空気吸えるから、良いのかな？



カフェなんてカップルが、寒いね、ホットください、あとケーキも食べたい、いいよどれにする？みたいなそんな幸せそうな会話を目の前で見せつけられる。



ぼーっとしてたけど、時間やばくてダッシュでバイトの準備して、家を出る。




電車乗る時はイヤホンで音楽聴く。この季節はお決まりのジェネのI Believe。この前音楽番組でやってたような。





今すぐに抱きしめて君だけを感じたい〜





理想中の理想。



テレビの向こうの玲於くんは、優しい笑顔だった。とっても。





あんな笑顔がいつか隣で見れたらなあ。
妄想空想はどこまでも広がってくばかり。





そんなことしてたらもう駅で、ピピピピーって発車前の音が鳴ってた。ギリギリドアが閉まる前に走って降りられた。





駅員さんに、危ないですよ〜って言われて、心の中ですみません〜て両手を合わせた。






まあ、これが平常運転のわたし。



走った勢いと風で前髪ぐしゃぐしゃだけど、バイト間に合わなくなりそうだから、学生時代の体育祭のリレーの気分になって、猛ダッシュ。



焦りに焦りまくってバイトスタートギリギリセーフ。


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星マーク評価お願いしますm(__)m

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